35Q15|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
「個人情報保護法」に基づくプライバシー保護に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。 (注)「個人情報保護法」とは,「個人情報の保護に関する法律」のことである。
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正解: 4
正答
4.個人情報を第三者に提供するときは,原則として本人の同意が必要である。
この問題のポイント
個人情報は紙に書かれた情報だけではありません。電子データも個人情報になり、マイナンバーなどの個人識別符号も個人情報に含まれます。個人データを第三者に提供するときは、法令上の例外を除き、原則としてあらかじめ本人の同意が必要です。
解説
個人情報とは、生存する個人に関する情報で、氏名、生年月日その他の記述によって特定の個人を識別できるものや、個人識別符号が含まれるものです。情報の媒体は問われないため、紙の記録だけでなく、介護記録システム、電子メール、録音、写真、動画などの電磁的記録にも個人情報が含まれます。
マイナンバーは、個人を識別するために一人ひとりに割り当てられた個人識別符号です。したがって、マイナンバーを含む情報は個人情報であり、特に厳格な取扱いが必要です。
個人情報取扱事業者が個人データを第三者に提供するときは、原則として、あらかじめ本人の同意を得る必要があります。ただし、法令に基づく場合、人の生命・身体・財産の保護に必要で本人の同意を得ることが困難な場合など、法律で定められた例外があります。そのため、選択肢4は「原則として」としている点が重要です。
介護実習生へ利用者情報を伝える場合も、「一切できない」わけではありません。実習目的、本人への説明と同意、学校・施設間の取決め、守秘義務、必要最小限の情報提供などを確認したうえで取り扱います。教育目的だから無条件に共有できるわけでもなく、反対に一律禁止でもありません。
ひっかけポイント
個人情報は「紙に書かれた氏名」だけではありません。電子記録や個人識別符号も含まれます。また、第三者提供には例外があるため、「必ず同意が必要」ではなく、「原則として本人の同意が必要」という表現を選びます。
介護実践でのポイント
利用者情報を共有するときは、「誰に」「何の目的で」「どの情報を」「どの方法で」提供するのかを確認し、必要最小限にします。本人へわかりやすく説明して同意を得た内容を記録し、誤送信、置き忘れ、私物端末への保存、職員間の不用意な会話を防ぎます。生命や身体に切迫した危険がある場合は、同意の有無だけで対応を止めず、法令上の根拠を確認して必要な情報を関係者へ共有し、その経緯を記録します。
選択肢の確認
1.電磁的記録は,個人情報には含まれない。
誤りです。
個人情報に該当するかどうかは媒体ではなく内容によって判断します。介護記録システムなどの電磁的記録でも、特定の個人を識別できる情報は個人情報です。
2.マイナンバーなどの個人識別符号は,個人情報ではない。
誤りです。
マイナンバーなどの個人識別符号が含まれる情報は、個人情報保護法上の個人情報に該当します。
3.施設職員は,実習生に利用者の生活歴などを教えることは一切できない。
誤りです。
実習目的、本人の同意、守秘義務、必要性などを確認したうえで、必要な範囲の情報を共有できる場合があります。「一切できない」という表現が不適切です。
4.個人情報を第三者に提供するときは,原則として本人の同意が必要である。
正しいです。
個人データを第三者に提供するときは、法令に基づく場合などの例外を除き、原則として、あらかじめ本人の同意を得る必要があります。
5.自治会長は,本人の同意がなくても個人情報を入手できる。
誤りです。
自治会長であることを理由に、本人の同意なく個人情報を当然に入手できるわけではありません。本人の同意または法令上の根拠が必要です。
覚えるポイント
- 個人情報に該当するかは、媒体ではなく情報の内容で判断する。
- 電子データ、写真、録音、動画にも個人情報が含まれる。
- マイナンバーなどの個人識別符号は個人情報である。
- 個人データの第三者提供は、原則として本人の事前同意が必要である。
- 法令に基づく場合や生命・身体の保護が必要な場合などには例外がある。
- 実習生への情報共有は一律禁止ではないが、同意、守秘義務、必要最小限の原則を守る。
- 介護現場では、利用目的、提供先、提供内容、同意の記録を確認する。