35Q89第35回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

逆流性食道炎(reflux esophagitis)の症状がある利用者への助言として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.1 日の食事は回数を分けて少量ずつ食べるように勧める。

この問題のポイント

逆流性食道炎では、胃の内容物が食道へ逆流し、胸やけや呑酸などが起こります。胃を一度に大きく膨らませないため、食事を複数回に分けて少量ずつとることが勧められます。

この問題では、逆流を増やしやすい食事や姿勢と、症状を軽減する生活上の工夫を見分けます。

解説

食道と胃の境目には、胃内容物が食道へ戻るのを防ぐ仕組みがあります。この働きが弱くなったり、腹圧が高くなったりすると、胃酸を含む内容物が食道へ逆流し、粘膜に炎症が生じます。

一度に多量の食事をとると胃が拡張し、逆流が起こりやすくなります。そのため、満腹まで食べず、一日の食事を複数回に分けて少量ずつとる方法が適しています。ゆっくり食べ、本人に症状を起こしやすい食品や時間帯があるかを確認します。

脂肪の多い食事は胃内にとどまる時間を長くし、逆流症状を悪化させることがあります。酸味の強い食品も、人によっては胸やけを誘発するため、症状が出る場合は控えます。ただし、必要以上に食品を一律禁止せず、本人の症状と医療職の助言に基づいて調整します。

前かがみで腹部を圧迫すると腹圧が上がり、逆流しやすくなります。食後すぐに仰向けになることも避け、しばらく上体を起こして過ごします。夜間症状がある場合の寝具や体位は、本人の状態と医療職の指示に合わせます。

介護実践でのポイント
胸やけ、酸っぱい液が上がる感じ、咳、嗄声、食後の症状、体重減少、嚥下困難、吐血や黒色便などを観察します。強い症状や警告症状がある場合は、受診につなげます。

選択肢の確認

1.脂肪を多く含む食品を食べるように勧める。
適切ではありません。
脂肪の多い食事は胃の排出を遅らせ、逆流症状を悪化させることがあります。症状との関係を確認しながら、過剰な摂取を避けます。

2.酸味の強い果物を食べるように勧める。
適切ではありません。
酸味の強い食品は、食道粘膜への刺激や胸やけを強めることがあります。積極的に勧めるのではなく、本人の症状との関係を確認します。

3.1 日の食事は回数を分けて少量ずつ食べるように勧める。
正答。最も適切です。
一度に多量に食べず、少量ずつに分けると胃の過度な拡張を避けやすくなり、逆流の予防につながります。

4.食事のときは,腹圧をかけるような前かがみの姿勢をとるように勧める。
適切ではありません。
腹部を圧迫する前かがみ姿勢は腹圧を高め、胃内容物の逆流を起こしやすくします。腹部を締めつけず、安定した姿勢で食べます。

5.食後すぐに仰臥位(背臥位)をとるように勧める。
適切ではありません。
食後すぐに横になると、重力による逆流防止が働きにくくなります。食後はしばらく上体を起こして過ごします。

覚えるポイント

逆流性食道炎では、「少量ずつ、ゆっくり、食後すぐ横にならない」が基本です。

高脂肪食、過食、腹部を圧迫する姿勢は、症状を悪化させることがあります。

食品制限は一律に決めず、本人の症状と医療職の助言に合わせます。

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