36Q14|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
「障害者総合支援法」に規定された移動に関する支援の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。 (注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
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正解: 4
正答
4.重度訪問介護は、重度障害者の外出支援も行う。
この問題のポイント
障害者総合支援法における移動に関する支援は、対象となる障害特性と、介護給付・地域生活支援事業のどちらに位置づけられるかを整理します。
重度訪問介護は、居宅での身体介護や家事援助、見守りなどに加えて、外出時の移動中の介護も総合的に行います。
解説
「障害者総合支援法」の正式名称は、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」です。この法律に基づく移動に関する支援には、重度訪問介護、同行援護、行動援護、市町村が行う移動支援事業などがあり、それぞれ対象者と支援内容が異なります。
重度訪問介護は、重度の肢体不自由者や、重度の知的障害・精神障害によって行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする人などに対して提供されます。居宅での入浴、排泄、食事の介護、調理、洗濯、掃除などの家事、生活全般にわたる援助に加え、外出時の移動中の介護も総合的に行う介護給付です。
同行援護は、視覚障害によって移動に著しい困難がある人に、移動に必要な情報の提供、代筆・代読、移動の援護などを行います。
行動援護は、知的障害または精神障害によって行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする人に、危険を回避するための援護や外出時の移動中の介護などを行います。
名称としての「移動支援」は、市町村が地域の実情に応じて行う地域生活支援事業です。障害福祉サービスの介護給付である重度訪問介護、同行援護、行動援護とは、制度上の位置づけが異なります。
ひっかけポイント
同行援護と行動援護の対象を逆にしないことが重要です。「同行」は視覚障害、「行動」は知的障害・精神障害による行動上の著しい困難と整理します。
介護実践でのポイント
外出支援では、障害名だけでサービスを決めません。本人がどこへ行き、何をしたいのか、移動、情報入手、危険回避、排泄などのどこに支援が必要かを確認し、相談支援専門員や市町村と連携します。
選択肢の確認
1.移動支援については、介護給付費が支給される。
誤りです。
名称としての移動支援事業は、市町村が実施する地域生活支援事業です。介護給付に位置づけられる重度訪問介護、同行援護、行動援護とは異なります。
2.行動援護は、周囲の状況把握ができない視覚障害者が利用する。
誤りです。
行動援護は、知的障害または精神障害によって行動上著しい困難があり、常時介護を必要とする人を主な対象とします。視覚障害による移動困難に対応するのは同行援護です。
3.同行援護は、危険を回避できない知的障害者が利用する。
誤りです。
同行援護は、視覚障害によって移動に著しい困難がある人を対象とします。知的障害による行動上の困難と危険回避への支援は行動援護です。
4.重度訪問介護は、重度障害者の外出支援も行う。
正しいです。
重度訪問介護は、居宅での介護や家事、見守りなどとともに、外出時における移動中の介護も総合的に行います。
5.共同生活援助(グループホーム)は、地域で生活する障害者の外出支援を行う。
誤りです。
共同生活援助は、共同生活住居で相談、日常生活上の援助、必要な介護などを提供するサービスです。外出時の移動支援そのものを目的とするサービスではありません。
覚えるポイント
移動支援事業は、市町村が行う地域生活支援事業です。
重度訪問介護は、居宅での援助と外出時の移動中の介護を総合的に行います。
同行援護は、視覚障害による移動困難に対応します。
行動援護は、知的障害・精神障害による行動上の著しい困難に対応します。
共同生活援助は、共同生活住居での日常生活を支援します。