36Q15|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
Dさん(80歳、男性、要介護2)は、認知症(dementia)がある。訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。 ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)がDさんの自宅を訪問すると、近所に住むDさんの長女から、「父が、高額な投資信託の電話勧誘を受けて、契約しようかどうか悩んでいるようで心配だ」と相談された。 訪問介護員(ホームヘルパー)が長女に助言する相談先として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.消費生活センター
この問題のポイント
電話勧誘による高額な投資信託の契約は、消費者契約や金融商品に関するトラブルへ発展する可能性があります。
商品やサービスの契約、悪質な勧誘、解約などの相談を受け、必要な助言や専門窓口への案内を行うのは消費生活センターです。
解説
消費生活センターは、商品やサービスの購入・契約、電話勧誘、訪問販売、悪質商法など、消費生活に関する相談を受け付ける公的な相談機関です。相談内容を整理し、対応方法や利用できる制度を助言し、必要に応じて事業者との交渉を支援したり、適切な専門機関を案内したりします。
Dさんは、電話で高額な投資信託の勧誘を受け、契約するか迷っています。まだ契約前であっても、勧誘内容が適切か、どのような点を確認すべきかを消費生活センターへ相談できます。最寄りの消費生活相談窓口につながる消費者ホットラインは「188」です。
認知症があることだけを理由に、Dさんの契約に関する意思を最初から無視してはいけません。本人がどのような説明を受け、何を理解し、どのように考えているかを確認しながら、被害防止に必要な支援を行います。訪問介護員は、長女への助言に加え、本人の同意や緊急性に配慮しながら、サービス提供責任者や介護支援専門員などへ報告・相談します。
契約書へ署名したり送金したりする前に相談することが重要です。すでに契約している場合も、解約や取消しの可否は契約方法や経緯によって異なるため、自己判断で諦めず、契約書、勧誘資料、相手の名称・電話番号、会話の記録などを用意して早めに相談します。
ひっかけポイント
投資信託という金融商品であっても、選択肢の中で個人の電話勧誘・契約トラブルを相談する最も適切な窓口は消費生活センターです。公正取引委員会は、個別の消費者契約を相談するための窓口ではありません。
介護実践でのポイント
本人を責めたり、「認知症だから契約はできない」と一方的に決めたりしません。本人の不安と理解状況を確認し、契約・送金を急がないよう支援して、消費生活センターや関係職種へ早期につなぎます。
選択肢の確認
1.公正取引委員会
誤りです。
公正取引委員会は、独占禁止法の運用などを通して公正で自由な競争を守る行政機関です。個人が受けた電話勧誘や消費者契約の相談先としては、消費生活センターが適切です。
2.都道府県障害者権利擁護センター
誤りです。
都道府県障害者権利擁護センターは、主に使用者による障害者虐待の通報・届出などに対応します。高額な投資信託の電話勧誘に関する消費者相談の窓口ではありません。
3.運営適正化委員会
誤りです。
運営適正化委員会は、福祉サービスに関する利用者からの苦情解決などを担います。投資信託の勧誘や契約は福祉サービスの苦情ではありません。
4.消費生活センター
正しいです。
電話勧誘、悪質商法、商品・サービスの契約、解約などの消費生活相談を受け、助言や専門窓口への案内などを行います。
5.市町村保健センター
誤りです。
市町村保健センターは、住民の健康相談、健康診査、保健指導などを行う機関です。投資信託の契約トラブルを専門に扱う窓口ではありません。
覚えるポイント
商品やサービスの契約・勧誘トラブルは、消費生活センターへ相談します。
消費者ホットラインは「188」です。
契約前でも相談できます。
すでに契約した場合も、資料や記録をそろえて早めに相談します。
認知症があっても本人の意思を尊重し、理解を支えながら被害を防ぎます。