36Q17第36回 介護福祉士国家試験 過去問

人間と社会社会の理解

「感染症法」に基づいて、結核(tuberculosis)を発症した在宅の高齢者に、医療費の公費負担の申請業務や家庭訪問指導などを行う機関として、適切なものを1つ選びなさい。 (注)「感染症法」とは、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」のことである。

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正解: 3

正答

3.保健所

この問題のポイント

結核患者の医療費公費負担の申請は、患者の居住地を管轄する保健所を経由して行います。また、保健所は、登録された結核患者への家庭訪問や服薬支援など、地域の結核対策を担います。

解説

「感染症法」の正式名称は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」です。結核はこの法律に基づいて対策が行われます。

結核患者の医療費公費負担を申請するときは、患者の居住地を管轄する保健所長を経由して都道府県知事等へ申請します。保健所では、制度や申請書類について説明し、申請を受理した後、感染症診査協議会の意見を踏まえて公費負担の承認に関する事務を行います。

また、保健所長は、結核登録票に登録された人について、必要に応じて保健師などの職員を家庭へ訪問させます。訪問では、処方された抗結核薬を確実に服用できるようにする支援、体調や生活状況の確認、感染拡大を防ぐための指導などを行います。治療を中断すると治癒が遅れるだけでなく、薬剤耐性菌が生じる危険もあるため、継続した服薬支援が重要です。

ひっかけポイント
「家庭訪問指導」という言葉から訪問介護員を連想しないようにします。結核対策として家庭訪問を行うのは、保健所の保健師などです。

介護実践でのポイント
介護福祉職は独自に治療方法や感染対策を決めず、医師・看護職員・保健所の指示を確認します。服薬状況や体調の変化を観察し、治療が続けにくい事情があれば専門職へ共有します。感染症を理由とした偏見や不必要な隔離を避け、本人のプライバシーと尊厳にも配慮します。

選択肢の確認

1.基幹相談支援センター
誤りです。
基幹相談支援センターは、障害のある人への総合的・専門的な相談支援や、地域の相談支援体制の強化などを担います。結核医療の公費負担申請や家庭訪問指導を行う機関ではありません。

2.地域活動支援センター
誤りです。
地域活動支援センターは、障害のある人に創作的活動、生産活動、社会との交流などの機会を提供します。地域の結核対策を担当する機関ではありません。

3.保健所
正しいです。
保健所は、結核患者の医療費公費負担申請に関する業務や、保健師等による家庭訪問、服薬支援などを行います。

4.老人福祉センター
誤りです。
老人福祉センターは、高齢者への生活相談、健康増進、教養やレクリエーションの機会の提供などを行います。感染症法に基づく結核対策の行政機関ではありません。

5.医療保護施設
誤りです。
医療保護施設は、経済的な理由などで必要な医療を受けることが困難な人に医療を提供する社会福祉施設です。結核患者の公費負担申請や家庭訪問指導を担当する機関ではありません。

覚えるポイント

「感染症法」は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の略称です。

結核医療の公費負担申請は、居住地を管轄する保健所を経由します。

保健所は、結核患者の登録、家庭訪問、服薬支援などを行います。

家庭訪問を担当するのは、保健所の保健師などです。

介護福祉職は、保健所や医療職と連携して治療継続を支えます。

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