37Q80第37回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

高齢者に配慮した居室環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。

この問題のポイント

高齢者は暑さや寒さを感じにくく、体温を調節する機能も低下しやすいため、本人や介護福祉職の感覚だけに頼らず、温度・湿度を客観的に確認します。

冬は、居室とトイレなどの温度差を小さくすることも重要です。

解説

高齢者は、加齢によって暑さを感じる感覚や発汗機能が低下することがあります。そのため、汗をかくまで冷房を使わない対応では熱中症の危険が高まります。室温、湿度、暑さ指数、本人の体調などを確認し、早めに冷房を使用します。

暖房中は室内が乾燥しやすいため、必要に応じて適切な加湿を行います。また、一般的な家庭用エアコンには換気機能がないものが多いため、冷暖房を使用していても換気は必要です。

冬に暖かい居室から寒いトイレや脱衣室へ移動すると、急激な温度差によって血圧が大きく変動し、いわゆるヒートショックや転倒などの危険が高まります。トイレの温度を居室に近づけ、住環境全体の温度差を小さくすることが適切です。

温湿度計を利用しながら、本人の体調、衣服、活動量、希望も確認して調整します。本人が「暑くない」「寒くない」と話していても、感覚の低下を考慮して客観的に判断することが大切です。

ひっかけポイント
冷暖房の使用だけで換気までできるとは限りません。また、支援者が快適と感じる温度が、利用者にも適切とは限りません。

介護実践でのポイント
居室だけでなく、廊下、トイレ、脱衣室、浴室など移動先の環境も確認します。温度差を小さくし、夜間の移動時には足元の安全にも配慮します。

選択肢の確認

1.夏は高齢者が発汗してから冷房を使用する。

誤りです。 高齢者は暑さを感じにくく、発汗機能も低下している場合があります。発汗を待たず、室温・湿度や体調を確認して早めに冷房を使用します。

2.暖房を使用するときは除湿機を併用する。

誤りです。 暖房を使用すると室内は乾燥しやすくなります。除湿機を一律に併用するのではなく、湿度を確認し、必要に応じて加湿します。

3.冷房を使用するときは換気を控える。

誤りです。 一般的な家庭用エアコンは室内の空気を循環させるもので、換気にはなりません。室温の急激な変化に注意しながら、適切に換気します。

4.温度は介護福祉職の感覚で調整する。

誤りです。 介護福祉職の感覚だけでは、利用者に適した環境かを正確に判断できません。温湿度計などの客観的な値と、利用者の体調・希望を合わせて調整します。

5.冬はトイレの温度を居室の温度に近づける。

正しいです。 居室とトイレの温度差を小さくすると、急激な血圧変動や身体への負担を軽減し、ヒートショックや転倒の予防につながります。

覚えるポイント

  • 夏は発汗を待たず、客観的な環境値と体調を見て冷房を使う。
  • 暖房時は乾燥に注意し、湿度に応じて加湿する。
  • 冷暖房中も、適切な換気が必要である。
  • 温度管理は支援者の感覚だけで決めず、温湿度計と本人の状態・希望を用いる。
  • 冬は居室とトイレなどの温度差を小さくする。

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