37Q88第37回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

次の記述のうち、口腔{こうくう}ケアを実施するときの留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 3

正答

3.歯みがきの前に、うがいを行ってもらう。

この問題のポイント

口腔ケアを安全かつ効果的に行うための、姿勢、義歯の外し方、歯ブラシや舌ブラシの動かし方を見分ける問題です。

口腔ケアでは、誤嚥や粘膜損傷を防ぎながら、汚れを効率よく除去します。本人ができる動作は自分で行ってもらい、必要な部分を支援します。

解説

歯みがきの前にうがいをすると、口腔内を湿らせ、食物残渣やはがれやすい汚れを先に洗い流すことができます。その後に歯ブラシで歯垢を落とし、最後にもう一度うがいをして汚れを排出します。うがいが難しい人には、吸引機能付き歯ブラシ、口腔用スポンジ、ガーゼなどを状態に応じて使用します。

口腔ケア中に顎を上げると、洗浄水や唾液が咽頭へ流れ込みやすくなり、誤嚥の危険が高まります。可能な範囲で上体を起こし、顎を軽く引いた安定した姿勢にします。

総義歯を外すときは、一般に下顎義歯を先に外し、その後に上顎義歯を外します。下顎義歯は比較的外しやすく、先に外すことで上顎義歯を操作する空間を確保できます。装着するときは、上顎義歯を先に入れ、次に下顎義歯を入れるのが基本です。

歯ブラシは、歯と歯肉の境目などに当て、小刻みに動かします。大きく強く動かすと磨き残しや歯肉損傷につながります。舌ブラシは、舌の奥から手前、つまり舌先の方向へやさしく動かします。舌先から咽頭方向へ動かすと、汚れを奥へ運び、嘔吐反射や誤嚥を起こすおそれがあります。

介護実践でのポイント
ケアの前に口腔内を観察し、出血、痛み、腫れ、乾燥、義歯の不適合を確認します。むせ、呼吸苦、顔色不良がみられたら中止し、安全を確保して医療職へ報告します。

選択肢の確認

1.実施中は、利用者に顎を上げた姿勢をとってもらう。
誤り。
顎を上げると、唾液や洗浄水が咽頭へ流れやすくなります。誤嚥予防のため、顎を軽く引いた安定した姿勢にします。

2.総義歯は、上顎から下顎の順に外してもらう。
誤り。
一般には下顎義歯を先に外し、次に上顎義歯を外します。装着は上顎、下顎の順が基本です。

3.歯みがきの前に、うがいを行ってもらう。
正答。最も適切です。
先にうがいをすると、口腔内を湿らせ、食物残渣やはがれやすい汚れを洗い流すことができます。

4.歯ブラシは、大きく動かして磨いてもらう。
誤り。
歯ブラシは小刻みにやさしく動かします。大きく強く動かすと、歯と歯の間や歯肉との境目を磨きにくく、歯肉を傷つけることがあります。

5.舌ブラシは、舌先から咽頭に向かって動かしてもらう。
誤り。
舌ブラシは舌の奥から手前へやさしく動かします。咽頭方向へ動かすと、汚れを奥へ運び、嘔吐反射や誤嚥を起こすおそれがあります。

覚えるポイント

口腔ケアは、安定した姿勢で顎を軽く引いて行います。

歯みがき前のうがいで、口を湿らせて大きな汚れを除きます。

総義歯は、外すときは下顎から、入れるときは上顎からが基本です。

歯ブラシは小刻みに、舌ブラシは奥から手前へ動かします。

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