37Q89第37回 介護福祉士国家試験 過去問

介護生活支援技術

次の記述のうち、介護が必要な人への熱中症対策のために、介護福祉職が行う水分補給の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5.汗の量が多いときは、塩分を含んだ飲み物を勧める。

この問題のポイント

熱中症を予防するための水分補給について、飲む時期、飲み物の形態、摂取量の考え方を判断する問題です。

高齢者や介護を必要とする人は、のどの渇きを感じにくい、飲水動作が難しい、嚥下機能が低下している、薬の影響を受けるなどの理由で脱水になりやすいため、本人に合う方法で計画的に水分をとります。

解説

大量に汗をかくと、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われます。そのため、発汗量が多いときには、水分と塩分を補える飲み物を勧めることが適切です。経口補水液や塩分を含む飲料などを、本人の状態に応じて少量ずつ摂取します。

ただし、心不全、腎機能障害、高血圧などで水分量や塩分量の制限を受けている人では、医師や看護職の指示を確認します。嘔吐、意識障害、自力で飲めない状態などでは、無理に飲ませず、涼しい場所へ移して身体を冷やし、速やかに医療職や救急へつなぎます。

熱中症予防では、のどが渇く前から、起床時、食事時、入浴前後、外出前後などにこまめに水分をとります。食事に含まれる汁物、お茶、果物、ゼリーなどの水分も一日の摂取量に含めて考えます。

水でむせる人には、水分を控えるのではなく、嚥下状態に合ったとろみ付き飲料やゼリーなどを検討します。食形態やとろみの程度は、本人の嚥下評価と専門職の指示に基づきます。

介護実践でのポイント
室温、湿度、衣服、尿量、口腔内の乾燥、発汗、体温、表情、反応の変化を観察します。めまい、頭痛、吐き気、筋肉のけいれん、強い倦怠感、意識状態の変化は熱中症の徴候として注意します。

選択肢の確認

1.のどが渇いてから、水分を取るように伝える。
誤り。
のどの渇きを感じた時点では、すでに水分が不足していることがあります。渇きを待たず、時間を決めてこまめに水分をとります。

2.水でむせるときは、ゼリーの提供を控える。
誤り。
水のようにさらさらした液体でむせる人でも、ゼリーや適切にとろみを付けた飲料なら摂取しやすい場合があります。嚥下機能に合う形態を選びます。

3.起床時は、水分摂取を控えるように伝える。
誤り。
睡眠中にも呼吸や発汗で水分を失うため、起床時は水分補給に適した機会です。本人の体調と制限の有無を確認して摂取を促します。

4.食事のときの水分は、一日の水分摂取量から除く。
誤り。
食事中の飲み物、汁物、食品に含まれる水分も、一日の水分摂取量に含まれます。

5.汗の量が多いときは、塩分を含んだ飲み物を勧める。
正答。最も適切です。
大量の発汗では水分と電解質が失われるため、塩分を含む飲み物で補給します。ただし、疾病による制限がある場合は医療職の指示に従います。

覚えるポイント

水分は、のどが渇く前からこまめに補給します。

起床時、食事時、入浴前後、外出前後は水分補給の機会です。

大量発汗時は、水分と塩分を補います。

むせがある人には、水分を中止するのではなく、嚥下状態に合う形態を検討します。

意識障害や自力で飲めない状態では、無理に飲ませず緊急対応します。

関連問題

37Q8837Q90
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)