7AM13第7回 公認心理師国家試験 過去問

神経・生理心理学-05 高次脳機能障害・遂行機能

コインをつかむことができない、ボタンをかけることができないなど、動作の稚拙さを特徴とする高次脳機能障害として、最も適切なものを1つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、失行の種類が問われています。

キーワードは、「コインをつかむことができない」「ボタンをかけることができない」「動作の稚拙さ」です。

解説

肢節運動失行は、手指や四肢の細かな運動がぎこちなくなり、熟練した細かい動作がうまくできなくなる状態です。

筋力低下や感覚障害だけでは説明できないにもかかわらず、コインをつかむ、ボタンをかける、細かい道具を扱うといった動作が不器用になります。単に動作の意味が分からないのではなく、運動そのものの巧緻性が低下している点がポイントです。

失行の問題では、「何ができないのか」を丁寧に見ます。道具の使い方や手順が分からないのか、指示された身振りができないのか、細かな運動が稚拙なのかを区別します。

ひっかけポイント
「ボタンをかけられない」「コインをつかめない」のような細かな手指動作の稚拙さは、肢節運動失行を考えます。道具使用の手順障害である観念失行とは区別します。

選択肢の確認

1.観念失行
判定:適切とはいえない。
観念失行は、道具の使い方や一連の動作手順が障害される状態です。たとえば、道具を誤って使ったり、複数段階の動作の順序を間違えたりします。本問は細かい手指運動の稚拙さが中心であるため、観念失行より肢節運動失行が適切です。

2.構成障害
判定:適切とはいえない。
構成障害は、図形の模写、積み木の構成、空間的配置などが難しくなる障害です。コインをつかむ、ボタンをかけるといった細かい運動の稚拙さを直接説明するものではありません。

3.身体失認
判定:適切とはいえない。
身体失認は、自分の身体部位や身体状態を正しく認識できない障害です。手指の細かな運動がぎこちないことを主特徴とするものではありません。

4.観念運動失行
判定:適切とはいえない。
観念運動失行は、運動麻痺がないにもかかわらず、指示された身振りや動作を意図的に行うことが難しくなる状態です。本問のような手指の巧緻運動の稚拙さとは焦点が異なります。

5.肢節運動失行
判定:最も適切。
手指や四肢の細かな運動がぎこちなくなり、コインをつかむ、ボタンをかけるなどの熟練した細かい動作が困難になります。問題文の説明に合致します。

覚えるポイント

  • 肢節運動失行は、手指や四肢の細かな運動の稚拙さが特徴です。
  • 観念失行は、道具使用や一連の動作手順の障害です。
  • 観念運動失行は、指示された身振りや動作を意図的に行うことの障害です。

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