7PM78第7回 公認心理師国家試験 過去問

公認心理師の職責・倫理-02 守秘義務・個人情報・第三者提供

1976 年のタラソフ判決で示された、心理的支援における職業倫理に関わる事項として、最も適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、タラソフ判決が心理的支援の職業倫理において何を示したかが問われています。

キーワードは、秘密保持義務の限界と、危険が予見される場合の警告・保護の義務です。

解説

1976年のタラソフ判決は、心理職や精神保健専門職の守秘義務に関する重要な判例として知られています。

心理的支援では、クライエントの秘密を守ることが基本です。秘密保持は、信頼関係を支える重要な倫理原則です。

しかし、クライエントが特定の他者に重大な危害を加える可能性が高い場合など、生命や安全に関わる危険があるときには、守秘義務が絶対ではないことが問題になります。タラソフ判決は、こうした場面で、専門職が潜在的被害者を保護するために必要な対応をとる義務に関わるものとして理解されます。

したがって、職業倫理上の中心テーマは、秘密保持義務をどこまで適用し、どのような場合に例外を考えるかという秘密保持義務の適用範囲です。

法規・倫理上のポイント
秘密保持は原則ですが、生命や身体の安全に重大な危険がある場合には、必要最小限の情報共有や関係機関との連携を検討します。公認心理師は、守秘義務と安全確保を対立ではなく、倫理的判断の中で調整する必要があります。

選択肢の確認

1.正義原則
判定:適切とはいえない。
正義原則は、公平性や公正な資源配分、差別のない対応などに関わる倫理原則です。タラソフ判決の中心は、危険が予見される場合の秘密保持義務の限界であり、正義原則そのものではありません。

2.多重関係
判定:適切とはいえない。
多重関係は、心理職がクライエントと専門的関係以外の私的・経済的・社会的関係を重ねることで、支援関係に影響が出る問題です。タラソフ判決の中心テーマではありません。

3.自己決定権
判定:適切とはいえない。
自己決定権は、クライエントが十分な説明を受けた上で、自分の支援や選択について決定する権利に関わります。重要な倫理事項ですが、タラソフ判決で特に示された事項としては、秘密保持義務の適用範囲が最も適切です。

4.多様性の理解
判定:適切とはいえない。
多様性の理解は、文化、価値観、性、障害、年齢などの違いを尊重して支援する姿勢です。心理職にとって重要ですが、タラソフ判決の中心テーマではありません。

5.秘密保持義務の適用範囲
判定:最も適切。
タラソフ判決は、クライエントの秘密を守る義務が絶対ではなく、特定の他者への重大な危害が予見される場合には、警告や保護のための対応が求められることを示した判例として理解されます。秘密保持義務の適用範囲を問う選択肢として最も適切です。

覚えるポイント

  • タラソフ判決は、秘密保持義務の限界保護・警告の義務に関係します。
  • 守秘義務は重要ですが、生命や身体の安全に関わる危険がある場合は例外を検討します。
  • 倫理問題では、秘密保持、説明と同意、安全確保、関係機関連携をセットで考えます。

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