8PM86|第8回 公認心理師国家試験 過去問
ある人物の風貌や振る舞いが自分にとっての芸術家の典型例に似ていることに基づき、その人物の職業を芸術家だと推測する。このことを表す用語として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、ある対象が典型例に似ているかどうかに基づいて判断する代表性ヒューリスティックが問われています。
キーワードは、「典型例に似ていることに基づき推測する」です。
解説
代表性ヒューリスティックとは、ある人物や出来事が、自分の持つカテゴリーの典型例にどの程度似ているかに基づいて判断する認知的方略です。
本問では、ある人物の風貌や振る舞いが、自分にとっての「芸術家らしい人物」の典型例に似ているため、その人の職業を芸術家だと推測しています。これは代表性ヒューリスティックの典型的な例です。
代表性ヒューリスティックは、素早い判断に役立つ一方で、実際の確率や基礎率を無視しやすいという弱点があります。たとえば、芸術家らしく見えるからといって、実際に芸術家である確率が高いとは限りません。
認知心理学のポイント
ヒューリスティックは、素早く判断するための近道です。ただし、バイアスや誤判断につながることがあります。
選択肢の確認
1.帰納的推論
判定:適切とはいえない。
帰納的推論は、個別の事例から一般的な法則や結論を導く推論です。本問のように典型例への類似性から職業を推測する場合は、代表性ヒューリスティックが適切です。
2.ハロー効果
判定:適切とはいえない。
ハロー効果は、ある一つの目立つ特徴が全体評価に影響する現象です。たとえば、見た目が良い人を能力も高いと評価する場合などです。本問は典型例への類似に基づく判断です。
3.確証バイアス
判定:適切とはいえない。
確証バイアスは、自分の信念や仮説に合う情報を重視し、反証情報を軽視する傾向です。本問では、仮説を確認する情報収集ではなく、典型例への類似性で判断しています。
4.アンカリング効果
判定:適切とはいえない。
アンカリング効果は、最初に提示された数値や情報に判断が引きずられる現象です。本問には初期値や基準値に引きずられる状況は示されていません。
5.代表性ヒューリスティック
判定:最も適切。
その人物が自分にとっての芸術家の典型例に似ていることに基づき、職業を芸術家だと推測しています。代表性ヒューリスティックの説明として適切です。
覚えるポイント
- 代表性ヒューリスティックは、典型例に似ているかで判断する方法です。
- 素早い判断に役立ちますが、基礎率の無視などの誤りにつながります。
- ハロー効果、確証バイアス、アンカリング効果と区別します。