9PM134|第9回 公認心理師国家試験 過去問
森田療法の技法として、適切なものを 2 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 2・5
正答
2、5
この問題のポイント
この問題では、森田療法の基本的な考え方と技法が問われています。
森田療法では、症状や不安を無理に取り除こうとせず、あるがままに受け入れながら、目的本位の行動へ向かうことを重視します。また、日記指導は森田療法の代表的な技法の一つです。
解説
森田療法は、森田正馬によって創始された日本発の心理療法です。神経症的な不安やとらわれに対して、不安や症状を消そうとする努力そのものが、かえって注意を症状に向け、悪循環を強めると考えます。
そのため、森田療法では、不安や症状をなくしてから行動するのではなく、不安や症状があるまま、必要な生活行動に取り組むことを重視します。この考え方があるがままです。
また、日記指導では、自分の症状、感情、行動、生活の様子を記録し、治療者がコメントを返すことで、自己観察を深め、生活態度の変化を促します。症状へのとらわれだけでなく、実際の行動や生活の広がりに目を向けることが大切です。
一方、自己暗示を用いて緊張を緩和するのは自律訓練法と関連しやすい内容です。両価的状態を扱って行動変容を促すのは動機づけ面接の文脈で問われやすく、重要な他者からしてもらったことを想起するのは内観療法の特徴です。
ひっかけポイント
森田療法は「あるがまま」「目的本位」「日記指導」と結びつけます。自律訓練法、動機づけ面接、内観療法との混同に注意します。
選択肢の確認
1.自己暗示を用いて全身の緊張を緩和する。
判定:適切とはいえない。
自己暗示を用いて身体の重感や温感などを体験し、緊張を緩和する方法は、自律訓練法と関連が深い内容です。森田療法の技法としては適切ではありません。
2.症状や感情を「あるがまま」に受け入れる。
判定:適切。
森田療法では、不安や症状を無理に取り除こうとせず、あるがままに受け入れます。そのうえで、症状にとらわれすぎず、生活上必要な行動へ向かうことを重視します。
3.両価的状態を解消させるために行動変容を促す。
判定:適切とはいえない。
両価的状態を扱い、行動変容への動機づけを高める考え方は、動機づけ面接と関連が深い内容です。森田療法の中心的技法としては適切ではありません。
4.重要な他者から「してもらったこと」を想起する。
判定:適切とはいえない。
重要な他者から「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」を想起するのは、内観療法の特徴です。森田療法の技法ではありません。
5.日記指導を通じて自己の体験を客観的に記録する。
判定:適切。
日記指導は、森田療法で用いられる代表的な技法の一つです。症状や感情だけでなく、生活行動や気づきを記録し、自己の体験を客観的に見つめることに役立ちます。
覚えるポイント
- 森田療法は、森田正馬が創始した心理療法です。
- 中心概念は、あるがままと目的本位です。
- 症状を消してから行動するのではなく、症状があるまま必要な行動を行います。
- 日記指導は森田療法の代表的技法です。
- 自律訓練法、動機づけ面接、内観療法との違いを整理します。