9PM97|第9回 公認心理師国家試験 過去問
J. O. Prochaska らの多理論統合モデル〈Transtheoretical Model〉において、自分の問題克服のために行動や経験、環境を変える取組を始めた段階として、最も適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、J. O. Prochaska らの多理論統合モデルにおける変化の段階が問われています。
問題克服のために、実際に行動や経験、環境を変える取組を始めた段階は実行期です。
解説
多理論統合モデルは、行動変容が一気に起こるのではなく、いくつかの段階を経て進むと考えるモデルです。禁煙、飲酒、運動習慣、治療参加、生活習慣改善などの支援で用いられます。
代表的な段階は次のように整理できます。
- 前関心期:問題を自覚していない、または変えるつもりがない。
- 関心期:問題を自覚し、変化を考え始めている。
- 準備期:近いうちに行動を始める準備をしている。
- 実行期:実際に行動を変え始めている。
- 維持期:変化した行動を継続し、再発を防ぐ。
本問では、「自分の問題克服のために行動や経験、環境を変える取組を始めた」とあります。これは、変化を考えている段階や準備している段階ではなく、実際に行動変容を開始している段階です。
ひっかけポイント
「始めようとしている」は準備期、「始めた」は実行期、「続けている」は維持期と整理します。
公認心理師は、クライエントがどの段階にいるかを見立て、その段階に合った支援を行うことが重要です。前関心期の人に行動計画を押しつけるよりも、まず気づきを促すなど、段階に応じた関わりが必要です。
選択肢の確認
1.維持期
判定:誤り。
維持期は、すでに始めた行動変容を継続し、再発を防ぐ段階です。本問では、行動や環境を変える取組を始めた段階が問われているため、維持期ではなく実行期が適切です。
2.実行期
判定:最も適切。
実行期は、問題克服のために実際に行動や経験、環境を変える取組を始めた段階です。本問の説明に合致します。
3.準備期
判定:誤り。
準備期は、近いうちに行動を始めようとして準備している段階です。計画を立てる、情報を集める、少し試すなどが含まれますが、本問では実際に取組を始めているため実行期が適切です。
4.関心期(熟考期)
判定:誤り。
関心期は、問題を自覚し、変えた方がよいかもしれないと考えている段階です。しかし、まだ本格的な行動変容を始めている段階ではありません。
5.前関心期(前熟考期)
判定:誤り。
前関心期は、問題を十分に自覚していない、または変化するつもりがない段階です。本問のように問題克服のために行動を変え始めている状態とは異なります。
覚えるポイント
- 多理論統合モデルは、行動変容の段階を説明します。
- 実行期は、実際に行動変容を始めた段階です。
- 準備期は「始める準備」、維持期は「続けている段階」です。
- 支援では、クライエントの変化の段階に合わせた関わりが重要です。