38Q112第38回 社会福祉士国家試験 過去問

新カリキュラム(第37・38回)専門科目ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)

事例を読んで、Bさんが通院する病院のAソーシャルワーカーの判断として、次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。 〔事 例〕 高校2年生のBさんは呼吸器の障害があり、睡眠時にはBiPAPの装着が必要である。3泊4日の修学旅行についてBさんが主治医に相談したところ、宿泊先及び近隣の医療機関、機械のメーカーがトラブル時の対応についての調整ができれば参加可能との判断であった。必要な調整はできたが、高校は修学旅行期間中にBiPAPの対応に慣れているBさんの母親の同行を求めた。Bさんは、親の負担や友達との時間を考え、親の同行がない方がよいと思っており、そのことを主治医に相談した。主治医は、Aに意見を求めた。

2つ選択
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正解: 4・5

正答

4、5

この問題のポイント

Bさん本人の修学旅行参加の希望を中心に、安全性と合理的配慮を両立させます。学校、本人・保護者、医療機関の判断の違いを可視化して調整し、学校が必要性を判断できる医学的根拠を明確にします。

解説

Bさんは18歳で、自分の希望と親の負担、友人との時間を具体的に考えています。主治医は、宿泊先、近隣医療機関、機器メーカーとの緊急時調整ができれば参加可能と判断し、その調整も完了しています。それでも学校が母親同行を求める理由について、安全上の具体的懸念、誰がどの対応を担えるか、Bさんと母親の希望、医師の見解を詳しく確認し、関係者の合意形成を支えるのがソーシャルワーカーの役割です。さらに、母親同行を医学的に必須としているのかが曖昧なままでは学校の検討が進まないため、主治医から同行不要との医学的意見を明確に示してもらうことは、合理的配慮を検討する根拠になります。ソーシャルワーカー自身が安全性を断定したり、学校の判断に無条件で従わせたりはしません。

選択肢の確認

1.「生命の安全を重視すれば、Bさんの母親も参加した方がよいのではないか」
誤り。既に医療上の参加条件が示され調整も済んでおり、本人の意思を検討せず母親同行を結論づけるのは適切ではありません。

2.「修学旅行は学校の行事であり、学校の判断に従う方がよいのではないか」
誤り。学校だけに結論を委ねず、本人の参加権と意向を踏まえて合理的配慮と安全確保を関係者で検討します。

3.「学校関係者がBiPAPの対応について、事前に学ぶ機会を持てばよいのではないか」
誤り。具体案にはなり得ますが、学校側の懸念や役割、本人の希望を確認する前に対応を学校職員へ委ねる提案で、現時点の判断として十分ではありません。

4.「関係者の希望や判断の違いを詳しく確認し、それぞれの意見のすり合わせをした方がよいのではないかと考えている」
正答。本人を含む関係者の見解と根拠を確認し、安全と参加希望の両立へ合意形成を支える適切な調整です。

5.「医学的根拠に基づく意見は重要であり、改めて親の同行は不要との意見を出してもらった方がよいのではないか」
正答。医師の判断を明確な医学的根拠として学校へ示すことで、母親同行以外の合理的配慮を具体的に検討できます。

覚えるポイント

合理的配慮は本人を「決められる側」に置かず、対話で決めます。医学的判断、本人の意思、学校の懸念、代替手段をそろえて調整します。

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