35AM50|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路について誤っているのはどれか。 a.時定数は1 msである。 b.遮断周波数は約160 Hzである。 c.遮断周波数より十分に高い周波数では積分回路として動作する。 d.遮断周波数で出力電圧は入力電圧の1/2に減衰する。 e.入出力電圧の位相差は周波数によらず一定である。

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正解: 5
正答
5
公式正答は 5 です。正答内容は d、e です。
この問題のポイント
図のRCローパス回路について、時定数τ=RC、遮断周波数fₜ=1/(2πRC)、遮断周波数での振幅比|Vₒ/Vᵢ|=1/√2を別々確認します。公式PDFの小項目dは「1/2に減衰する」であり、実際の1/√2と異なるため誤りです。
解説
図のR=10 kΩ、C=0.1 μFより、時定数はτ=RC=(10×10³ Ω)×(0.1×10⁻⁶ F)=1.0×10⁻³ s=1 msです。したがってaは正しいです。遮断周波数はfₜ=1/(2πRC)=1/(2π×1.0×10⁻³)≈159 Hzなので、約160 Hzとするbも正しいです。この回路の伝達関数はH(jω)=1/(1+jωRC)で、ωRC≫1の高周波域ではH(jω)≈1/(jωRC)となり、出力は入力の積分に比例するためcは正しいです。遮断周波数ではωRC=1であり、|H|=1/√(1²+1²)=1/√2≈0.707です。公式選択肢dは「1/2=0.5」としているので誤りです。また位相差はφ=−tan⁻¹(ωRC)で、0°付近から−90°付近まで周波数に応じて変化するため、一定とするeも誤りです。よって誤っている組合せはd・eの選択肢5です。
各肢の最終判定は、a:正しい、b:正しい、c:正しい、d:誤り、e:誤りです。
選択肢の確認
選択肢1:a、b
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 aはRC=1 ms、bは1/(2πRC)≈159 Hzでどちらも正しく、本問が求める「誤っている小項目」の組合せではありません。
選択肢2:a、e
正答ではありません。 eの位相差一定は誤りですが、aの時定数1 msはR=10 kΩとC=0.1 μFの積から得られる正しい値です。
選択肢3:b、c
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 bの遮断周波数約160 Hzと、cの遮断周波数より十分高い領域での積分動作は、どちらもRCローパスの性質と一致します。
選択肢4:c、d
正答ではありません。 dの「遮断周波数で振幅比1/2」は誤りですが、cの高周波域での積分回路動作はH(jω)≈1/(jωRC)から正しいです。
選択肢5:d、e
正答(記述は誤りまたは非該当)です。 dの振幅比は1/2ではなく1/√2、eの位相差は周波数に応じて−tan⁻¹(ωRC)と変化するため、どちらも誤りです。
覚えるポイント
- RC回路はτ=RC、fₜ=1/(2πRC)をセットで計算します。
- 遮断周波数の振幅比は1/√2、電力比は1/2であり、振幅と電力を混同しません。
- ローパスの位相は周波数とともに0°から−90°へ近づき、遮断周波数で−45°です。
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