35PM47|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
糸に円形磁石を取り付けて振り子を作り、その振り子の支点の真下に円形コイルを水平に置いた。磁石の上面はN極、下面はS極であり、磁石の直径はコイルの直径と同程度とする。振り子2往復分のコイルの端子電圧波形はどれか。

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正解: 3
正答
3
公式正答は 3 です。正答内容は (図中の選択肢3) です。
この問題のポイント
コイルの端子電圧は磁束そのものではなく、磁束の時間変化率に比例し、e=−N dΦ/dtで表されます。磁石がコイルに近づく間と遠ざかる間でdΦ/dtの符号が逆転するため、コイルを1回通過するたびに正負一対の二相性パルスが生じます。
解説
振り子の磁石がコイルへ近づくと、コイルを貫く磁束の大きさが増加するので、一方の極性の誘導起電力が生じます。磁石が支点の真下、すなわちコイルへ最も近い位置を通過する瞬間は磁束が極大となり、dΦ/dt=0なので端子電圧は0を横切ります。通過後はコイルから遠ざかって磁束が減少し、dΦ/dtの符号が逆になるため、反対極性のパルスが続きます。振り子が左右へ往復しても磁石の上下の極性は反転しないため、各通過で接近時と離去時の電圧極性・順序は同じです。振り子は1往復でコイル上を2回、2往復で4回通過するので、同じ順序の二相性パルス対が半周期ごとに4組繰り返されます。図の端子の取り方で、近づくときに正、遠ざかるときに負となる選択肢3がこの条件に対応します。
選択肢の確認
選択肢1:(図中の選択肢1)
正答ではありません。 図1は各通過で同一極性のパルスだけを示しますが、磁石が最近点を越えると磁束は増加から減少へ変わり、誘導起電力の極性は必ず反転します。
選択肢2:(図中の選択肢2)
正答ではありません。 図2は半往復ごとに単極性の広いパルスを交互に示しますが、1回のコイル通過の中でも最近点を境にdΦ/dtが反転するため、正負のパルスが対になります。
選択肢3:(図中の選択肢3)
正答です。 図3は、磁石の接近で正極性、最近点で零交差、離去で負極性となる二相性パルス対を、振り子の半周期ごと4組繰り返しています。
選択肢4:(図中の選択肢4)
正答ではありません。 図4は正→負の二相性パルス対と負→正の二相性パルス対が通過ごとに交互となっています。しかし磁石の上下極性は往復しても変わらないため、同じ端子で測れば接近・離去に対応する極性の順序は毎回同じです。
選択肢5:(図中の選択肢5)
正答ではありません。 図5は1回の通過で正→負→正と二度の極性反転を示しますが、磁束は接近中に単調増加し、最近点後に単調減少するため、dΦ/dtの符号反転は通過ごと1回です。
覚えるポイント
- 誘導起電力はe=−N dΦ/dtで、磁束が最大の瞬間ではなく変化が最も速いときに大きくなります。
- 磁石はコイルの最近点で磁束極大・電圧0となり、接近と離去で電圧極性が反転します。
- 1往復で2回、2往復で4回コイル上を通過するため、二相性パルス対は4組です。
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