35PM53|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
図の回路について誤っているのはどれか。 ただし、Aは理想演算増幅器とする。

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正解: 5
正答
5
公式正答は 5 です。正答内容は 入力インピーダンスは無限大である。 です。
この問題のポイント
理想演算増幅器そのものの入力端子は入力電流0、すなわち入力インピーダンス無限大です。しかし図の反転増幅回路を信号源から見た入力インピーダンスは、仮想接地された反転入力端子へ接続する抵抗 (R_i) で決まります。素子単体と回路全体を区別します。
解説
負帰還が成立し、理想演算増幅器が線形動作しているとき、入力端子間の電位差は0とみなせます。非反転入力が接地されているので反転入力のp点も0 Vとなる仮想接地です。また入力端子へ流れ込む電流は0なので、Kirchhoffの電流則から (R_i) を流れる電流と (R_f) を流れる電流の大きさは等しくなります。
(i=V_i/R_i=-V_o/R_f) より、電圧増幅度は (V_o/V_i=-R_f/R_i) です。したがって (R_i=R_f) なら増幅度の絶対値は1で、入力と出力の極性は反対です。信号源から見ると、入力電流は (V_i/R_i) なので回路全体の入力インピーダンスは (V_i/i=R_i) です。図にないコンデンサを仮定する必要はありません。無限大なのは理想演算増幅器の入力端子そのもののインピーダンスであり、本問の反転増幅回路全体の入力インピーダンスではありません。
選択肢の確認
選択肢1:R_iとR_fが等しいとき、増幅度の絶対値は1である。
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 反転増幅回路の利得は (V_o/V_i=-R_f/R_i) です。(R_i=R_f) なら利得は−1となるため、その絶対値は1です。
選択肢2:R_iに流れる電流とR_fに流れる電流の大きさは等しい。
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 理想演算増幅器の反転入力端子へ電流は流れません。p点でKirchhoffの電流則を適用すると、(R_i) と (R_f) の電流は向きが異なり、大きさが等しくなります。
選択肢3:VᵢとVₒの極性は反対である。
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 利得 (V_o/V_i=-R_f/R_i) の負号が180°の位相反転を表します。したがって正の入力に対して出力は負となり、極性は反対です。
選択肢4:p点の電位は0 Vである。
正答ではありません(記述は正しい/該当)。 非反転入力が0 Vで、十分な利得と負帰還により (V_-\simeq V_+) となるため、p点は仮想接地されて0 Vとみなせます。
選択肢5:入力インピーダンスは無限大である。
正答(記述は誤りまたは非該当)です。 信号源から見た回路全体の入力インピーダンスは、仮想接地されたp点へ接続する (R_i) です。無限大なのは演算増幅器の入力端子単体のインピーダンスであり、両者を混同しています。
覚えるポイント
- 反転増幅回路の利得は (V_o/V_i=-R_f/R_i)、負号は位相反転を表す。
- 負帰還下の理想演算増幅器では入力電流0、入力端子間電位差0として解析する。
- 演算増幅器単体の入力インピーダンスは無限大でも、反転増幅回路全体の入力インピーダンスは (R_i)。
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