37AM69|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
高気圧酸素治療の気圧外傷でないのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、高気圧酸素治療、HBOで問題となる気圧外傷が問われています。
気圧外傷は、圧力変化により体内の空気を含む部位で障害が起こることです。肺、耳、副鼻腔などで起こりやすく、肺胞破裂や気胸、動脈ガス塞栓症につながることがあります。
解説
高気圧酸素治療では、患者を高い気圧環境に置き、高濃度酸素を吸入させます。治療中は加圧と減圧が行われるため、体内のガス体積変化に注意が必要です。
肺で圧力変化への対応が不十分な場合、肺胞が過伸展して破裂することがあります。肺胞破裂により空気が胸腔内へ漏れると気胸を起こし、さらに進行すると緊張性気胸となることがあります。
また、空気が皮下組織に漏れると皮下気腫を起こします。肺胞から血管内にガスが入り込むと、急性動脈ガス塞栓症を起こすことがあります。
一方、溶血は赤血球が破壊される現象であり、圧力変化による代表的な気圧外傷ではありません。したがって、選択肢1が正答です。
安全管理上のポイント
高気圧酸素治療では、加圧・減圧の速度、耳抜き、肺疾患の有無、気胸の既往、意識状態、酸素中毒、火災対策を確認します。特に未治療の気胸は重大なリスクになります。
選択肢の確認
1.正答。気圧外傷ではありません。
溶血は赤血球が破壊される現象であり、高気圧酸素治療における代表的な気圧外傷としては扱いません。
2.気圧外傷に該当します。
肺胞破裂は、圧力変化により肺胞が損傷して起こります。肺の気圧外傷として重要です。
3.気圧外傷に該当します。
皮下気腫は、肺胞破裂などで漏れた空気が皮下組織に入り込むことで起こります。
4.気圧外傷に該当します。
緊張性気胸は、胸腔内に空気がたまり、肺や心臓を圧迫する重篤な状態です。緊急対応が必要です。
5.気圧外傷に該当します。
急性動脈ガス塞栓症は、肺胞破裂などにより血管内にガスが入り、動脈系へ流入することで起こります。重篤な合併症です。
覚えるポイント
- 気圧外傷は、圧力変化とガス体積変化により起こります。
- 肺胞破裂、皮下気腫、緊張性気胸、動脈ガス塞栓症は気圧外傷として重要です。
- 溶血は気圧外傷としては扱いません。
- 高気圧酸素治療では、加圧・減圧と気胸リスクに注意します。
- 酸素を高濃度で扱うため、火災対策も重要です。