37AM64|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
高流量鼻カニューレ酸素療法について正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、高流量鼻カニューレ酸素療法、HFNCの特徴が問われています。
HFNCでは、加温加湿された高流量ガスを鼻カニューレから投与します。軽度のPEEP効果や、上気道の死腔洗い流し効果が期待されます。
解説
高流量鼻カニューレ酸素療法は、鼻カニューレを用いて高流量の酸素混合ガスを投与する方法です。一般的な低流量酸素療法と比べて、設定した酸素濃度を比較的安定して供給しやすい特徴があります。
HFNCの主な特徴は次のとおりです。
- 加温加湿されたガスを投与できる
- 高流量により吸気需要を満たしやすい
- 上気道内の呼気ガスを洗い流し、死腔換気を減らす
- 軽度のPEEP効果がある
- マスクより会話や食事がしやすい場合がある
PEEP効果とは、呼気終末にも気道内に陽圧が残り、肺胞虚脱を防ぎやすくなる効果です。HFNCでは密閉型の人工呼吸器ほど明確なPEEPではありませんが、高流量により軽度の陽圧効果が得られます。
呼吸療法での注意点
HFNCでは、酸素流量、FIO₂、加温加湿、鼻カニューレのサイズ、呼吸数、SpO₂、努力呼吸、意識状態を確認します。改善が乏しい場合は、NPPVや挿管管理への移行も考えます。
選択肢の確認
1.誤り。
HFNCでは、加温加湿器を用いて十分に加温加湿されたガスを供給します。加湿が不十分という記述は不適切です。
2.誤り。
HFNCは鼻カニューレを用いるため、マスクに比べて会話や食事がしやすい場合があります。患者状態に応じた注意は必要ですが、食事中の使用ができないとはいえません。
3.誤り。
HFNCでは高流量ガスにより上気道内の呼気ガスが洗い流され、機能的な死腔が減少します。解剖学的死腔が増加するという記述は不適切です。
4.正しい。
HFNCには軽度の呼気終末陽圧、PEEP効果があります。肺胞虚脱を抑え、酸素化改善に寄与することがあります。
5.誤り。
HFNCそのものが気道感染のリスクを増加させるとする記述は不適切です。ただし、加温加湿器や回路の管理では感染対策が重要です。
覚えるポイント
- HFNCは加温加湿された高流量ガスを鼻カニューレで投与します。
- HFNCには軽度のPEEP効果があります。
- 上気道の呼気ガスを洗い流し、機能的死腔を減らします。
- マスクに比べて、会話や食事がしやすい場合があります。
- 呼吸状態の悪化を見逃さず、必要時はNPPVや挿管管理を検討します。