37PM69第37回 臨床工学技士国家試験 過去問

体外循環・補助循環人工心肺ローラ/遠心ポンプ・心筋保護・臓器循環・人工肺

人工心肺を用いた体外循環中の臓器循環について正しいのはどれか。

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正解: 4

正答

4

この問題のポイント

この問題では、人工心肺を用いた体外循環中の臓器血流と自己調節能、autoregulationが問われています。

体外循環中は、非拍動流、低体温、血液希釈、灌流圧、血管作動薬、麻酔などの影響を受けます。臓器ごとの循環維持を理解することが重要です。

解説

体外循環中は、人工心肺装置が心臓と肺の機能を代行します。

しかし、ポンプ流量を確保していても、すべての臓器に均等に十分な血流が保たれるわけではありません。灌流圧、血液粘度、血管抵抗、体温、酸素消費量などが臓器循環に影響します。

脳には、一定範囲の灌流圧で脳血流を比較的一定に保つ自己調節能、autoregulationがあります。そのため、体外循環中でも適切な灌流圧やPaCO₂などの条件が保たれていれば、脳血流量は自己調節により維持されます。

一方、骨格筋や腹部臓器の血流が体外循環中に単純に増加するとはいえません。特に腹部臓器や腎臓では、低灌流、炎症反応、血管収縮などにより障害が問題になることがあります。

急性腎不全は、体外循環時間が長くなるほどリスクが高まります。したがって、体外循環時間に依存しないという記述は不適切です。

腎臓にも自己調節能がありますが、それが保たれる灌流圧の下限を30 mmHgとするのは低すぎます。腎血流を保つには十分な平均灌流圧が必要です。

臨床工学技士としての注意点
体外循環中は、送血流量だけでなく、平均灌流圧、尿量、乳酸値、SvO₂、血液ガス、体温、ヘマトクリットを総合的に確認します。脳、腎臓、腹部臓器の灌流障害を防ぐことが重要です。

選択肢の確認

1.誤り。
骨格筋の血流量が体外循環中に単純に増加するとはいえません。低体温や血管収縮、非拍動流などの影響を受けます。

2.誤り。
腹部臓器の血流量が増加するとは限りません。体外循環中は腹部臓器の低灌流や虚血に注意が必要です。

3.誤り。
急性腎不全の発症リスクは、体外循環時間が長いほど高くなります。体外循環時間に依存しないという記述は不適切です。

4.正しい。
脳血流量は、一定範囲の灌流圧ではautoregulationにより維持されます。ただし、灌流圧、PaCO₂、体温、麻酔深度などの影響を受けます。

5.誤り。
腎臓のautoregulationが保たれる灌流圧の下限を30 mmHgとするのは低すぎます。腎血流維持には十分な灌流圧が必要です。

覚えるポイント

  • 脳血流にはautoregulationがあります。
  • 脳血流は灌流圧、PaCO₂、体温、麻酔の影響を受けます。
  • 体外循環時間が長いほど急性腎障害のリスクは高まります。
  • 腹部臓器や腎臓の低灌流に注意します。
  • 体外循環中は、流量だけでなく平均灌流圧と酸素需給を確認します。

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