38AM45|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
誤っている組合せはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、医療機器安全管理や信頼性工学で使われる略語と意味の対応が問われています。
特に重要なのは、次の用語です。
- FMEA:故障モード影響解析
- FTA:故障の木解析
- MTBF:平均故障間隔
- MTTR:平均修復時間
- アベイラビリティ:機器が使用可能である確率
この問題は「誤っている組合せ」を選ぶ問題です。したがって、正答の選択肢は、用語と意味の対応が誤っているものです。
解説
医療機器の安全管理では、故障や事故を予防するために、リスク分析や信頼性評価の用語を理解しておく必要があります。
FMEAは、Failure Mode and Effects Analysis の略です。
日本語では故障モード影響解析と呼ばれます。部品や機能ごとに、どのような故障が起こり得るか、その故障が患者や装置にどのような影響を与えるかを検討する方法です。
FTAは、Fault Tree Analysis の略です。
日本語では故障の木解析と呼ばれます。望ましくない事象を頂上事象として、その原因を論理的に枝分かれさせて解析します。
MTBFは、Mean Time Between Failures の略です。
日本語では平均故障間隔です。修理可能な機器で、故障から次の故障までの平均時間を表します。
「平均動作不能時間」ではありません。
MTTRは、Mean Time To Repair の略です。
日本語では平均修復時間です。故障した機器を修理して、再び使用可能にするまでの平均時間を表します。
アベイラビリティは、機器が必要なときに使用可能である確率を表します。
修理可能な機器では、概念的に次の関係で考えます。
- アベイラビリティ = 使用可能時間 / 全時間
- 定常状態では、およそ MTBF / (MTBF + MTTR) で表されます
ひっかけポイント
MTBFとMTTRを混同しないことが重要です。MTBFは故障しにくさ、MTTRは修理にかかる時間に関係します。
ME機器管理での注意点
医療機器は、故障しにくいことだけでなく、故障後にすばやく復旧できることも重要です。MTBFが長く、MTTRが短い機器ほど、アベイラビリティは高くなります。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
FMEAは故障モード影響解析です。起こり得る故障モードを列挙し、その影響や重要度を評価する方法です。
2.記述としては正しい。
FTAは故障の木解析です。頂上事象から原因を論理的に展開していく解析方法です。
3.正答。記述としては誤り。
MTBFは平均動作不能時間ではありません。正しくは平均故障間隔です。平均動作不能時間は、機器が使用できない時間を表す別の概念です。
4.記述としては正しい。
MTTRは平均修復時間です。故障した機器を修理し、使用可能状態に戻すまでの平均時間を表します。
5.記述としては正しい。
アベイラビリティは、機器が利用可能な確率を表します。医療機器の運用管理では、使用可能性を評価する重要な指標です。
覚えるポイント
- FMEA = 故障モード影響解析です。
- FTA = 故障の木解析です。
- MTBF = 平均故障間隔です。
- MTTR = 平均修復時間です。
- アベイラビリティは、機器が必要時に使用可能である確率です。
- MTBFが長く、MTTRが短いほど、機器の利用可能性は高くなります。