38AM46第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

電気電子工学直流・交流回路RLC回路・時定数・フィルタ・インピーダンス

図に示すように、面積 A、厚さ d の誘電体 1(誘電率 ε1)及び誘電体 2(誘電率 ε2)を平行平板電極で挟んだキャパシタがある。このキャパシタの静電容量はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、2種類の誘電体を電極間に重ねたキャパシタの静電容量を求めます。

図では、誘電体1と誘電体2が電極に対して上下に重なっています。電界の向きに沿って2つの誘電体を順に通るため、この構造はコンデンサの直列接続として考えます。

図で見るポイント
上下の黒い部分が平行平板電極です。その間に、厚さ d の誘電体1と厚さ d の誘電体2が重なっています。面積 A は共通で、誘電体の厚さ方向に電界がかかる構造です。

解説

平行平板キャパシタの静電容量は、次の式で表されます。

  • C = εA / d

ここで、

  • C:静電容量
  • ε:誘電率
  • A:電極面積
  • d:電極間距離、または誘電体の厚さ

この問題では、誘電体1と誘電体2が電界方向に重なっています。
したがって、それぞれを1つのキャパシタとして考えると、次の2つのキャパシタが直列接続された形になります。

誘電体1による静電容量は、

  • C1 = ε1A / d

誘電体2による静電容量は、

  • C2 = ε2A / d

直列接続の合成容量は、逆数で足します。

  • 1 / C = 1 / C1 + 1 / C2

これに C1 と C2 を代入します。

  • 1 / C = d / (ε1A) + d / (ε2A)
  • 1 / C = d / A × (1/ε1 + 1/ε2)

したがって、

  • C = A / {d(1/ε1 + 1/ε2)}

よって、正しい式は1です。

ひっかけポイント
誘電体が「重なっている」のか、「横に並んでいる」のかで考え方が変わります。
電界方向に重なっている場合は直列接続、電極面内で横に並ぶ場合は並列接続として扱います。

確認として、もし ε1 = ε2 = ε なら、

  • C = A / {d(1/ε + 1/ε)}
  • C = A / (2d/ε)
  • C = εA / 2d

これは、厚さが 2d の単一誘電体キャパシタの式と一致します。図の全体厚さは d + d = 2d なので、妥当な結果です。

選択肢の確認

1.正しい。
誘電体1と誘電体2は電界方向に直列に並んでいます。
C1 = ε1A / d、C2 = ε2A / d として、1 / C = 1 / C1 + 1 / C2 を用いると、A / {d(1/ε1 + 1/ε2)} になります。

2.誤り。
A / (2dε1ε2) は、誘電率の扱いが誤っています。静電容量は誘電率が大きいほど大きくなるため、ε1ε2 が分母だけにある形は不適切です。

3.誤り。
A/d(ε1 + ε2) は、2つの誘電体を並列接続のように足し合わせた形に近い考え方です。図では誘電体が電界方向に重なっているため、直列接続として逆数を足します。

4.誤り。
Ad(1/ε1 + 1/ε2) は、厚さ d が分子にあり、静電容量の式として不適切です。平行平板キャパシタでは、厚さが大きくなるほど静電容量は小さくなります。

5.誤り。
ε1ε2A / 2d は、ε1 と ε2 の和が考慮されていません。正しく整理すると、ε1ε2A / {d(ε1 + ε2)} です。これは選択肢1と同じ内容ですが、選択肢5とは異なります。

覚えるポイント

  • 平行平板キャパシタの基本式は、C = εA / dです。
  • 誘電体が電界方向に重なると、キャパシタの直列接続として考えます。
  • 直列接続では、1 / C = 1 / C1 + 1 / C2を使います。
  • この問題の合成容量は、**A / {d(1/ε1 + 1/ε2)}**です。
  • 迷ったときは、ε1 = ε2 として確認すると、全体厚さ 2d の式 εA / 2dになり、式の妥当性を確認できます。

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