38AM78第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

血液浄化療法血液透析・HDFダイアライザ・透析条件・抗凝固・補充液

ダイアライザで正しいのはどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

この問題では、ダイアライザの構造、膜材料、血液と透析液の流れ方が問われています。

現在広く使用されているのは、主に中空糸型ダイアライザです。
血液は中空糸の内側を流れ、透析液は中空糸の外側、つまりハウジング内を流れます。

中空糸型では、透析液の流れが完全に均一になるわけではなく、ハウジング外筒近傍の方が流れやすいという特徴があります。

解説

ダイアライザは、血液と透析液を半透膜を介して接触させ、尿毒素や余分な水分を除去する装置です。

主な物質移動は次のとおりです。

  • 拡散:濃度差により尿素、クレアチニン、カリウムなどが移動する
  • 限外濾過:圧力差により水分を除去する
  • 吸着:膜表面などに一部の物質が付着して除去される

中空糸型ダイアライザでは、細い中空糸が多数束ねられています。
血液は中空糸の内側を流れ、透析液は中空糸の外側を流れます。

血液と透析液は、効率よく濃度差を保つため、一般に向流、カウンターフローで流します。
同じ向きに流すよりも、ダイアライザ全体にわたって濃度差を保ちやすく、物質除去効率が高くなります。

また、ポリスルフォン膜などの合成高分子膜は、一般に非対称構造を示します。
血液側に緻密な層をもち、支持層側に多孔質構造をもつことで、透過性と機械的強度を両立しています。

ひっかけポイント
ダイアライザでは、「血液と透析液は同じ向き」と覚えると誤りです。
基本は向流です。濃度差を保つことで、効率よく拡散を行います。

血液浄化療法での注意点
ダイアライザの性能は、膜面積、膜素材、孔径、血流量、透析液流量、流れの分布、TMPなどで変化します。臨床では、除去効率だけでなく、生体適合性、凝固、残血、圧上昇も確認します。

選択肢の確認

1.正しい。
中空糸型ダイアライザでは、透析液は中空糸束の外側を流れます。透析液の流れは完全に均一ではなく、ハウジング、つまり外筒近傍ほど流れやすい傾向があります。

2.誤り。
ポリスルフォン膜は、一般に非対称構造を示します。対称構造ではありません。

3.誤り。
血液と透析液は、一般に同じ向きではなく向流で流れます。向流にすることで、ダイアライザ全体で濃度差を保ちやすくなります。

4.誤り。
現在広く使用されているのは、主に中空糸型ダイアライザです。積層型ダイアライザが主流ではありません。

5.誤り。
生体適合性が低い膜では、補体活性化や白血球減少、炎症反応などが起こりやすくなります。補体の活性化が少ないわけではありません。

覚えるポイント

  • 現在のダイアライザは、主に中空糸型です。
  • 血液は中空糸の内側、透析液は中空糸の外側を流れます。
  • 血液と透析液は、基本的に向流で流します。
  • ポリスルフォン膜は、一般に非対称構造です。
  • 生体適合性が低い膜では、補体活性化などの生体反応が起こりやすくなります。

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