38PM64第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

病理・臨床医学呼吸器疾患COPD・喘息・無気肺・ARDS・CO₂ナルコーシス

陽圧式人工呼吸に伴う生体への影響について正しいのはどれか。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、陽圧式人工呼吸が循環、腎血流、頭蓋内圧に与える影響が問われています。

陽圧換気では胸腔内圧が上昇します。これにより、静脈還流が減少し、心拍出量や腎血流が低下しやすくなります。

解説

自発呼吸では、吸気時に胸腔内圧が陰圧になり、静脈血が胸腔内へ戻りやすくなります。

一方、陽圧式人工呼吸では、人工呼吸器が気道へ陽圧をかけて肺を膨らませます。その結果、胸腔内圧が上昇します。

胸腔内圧が上がると、全身静脈から右心房へ戻る血液、つまり静脈還流が減少します。静脈還流が減ると、前負荷が低下し、心拍出量も低下しやすくなります。

また、胸腔内圧上昇により中心静脈圧は上昇しやすくなります。腎血流や心拍出量が低下すると、尿量は増加ではなく減少しやすくなります。

さらに、胸腔内圧や中心静脈圧が上昇すると、頭蓋内からの静脈還流も妨げられ、頭蓋内圧が上昇しやすくなります。特に脳損傷患者では注意が必要です。

呼吸療法でのポイント
陽圧換気は酸素化や換気を改善しますが、循環には負荷をかけることがあります。PEEPが高いほど静脈還流や心拍出量への影響が大きくなりやすいです。

臨床工学技士としての注意点
人工呼吸器管理では、気道内圧、PEEP、血圧、心拍数、尿量、SpO2、血液ガスを総合的に確認します。呼吸だけでなく循環への影響も必ず見ます。

選択肢の確認

1.誤り。
陽圧換気では心拍出量や腎血流が低下しやすく、尿量は増加ではなく減少しやすくなります。

2.誤り。
陽圧換気により胸腔内圧が上昇するため、中心静脈圧は低下ではなく上昇しやすくなります。

3.誤り。
胸腔内圧上昇により、静脈還流は増加ではなく減少しやすくなります。

4.誤り。
静脈還流が減少し、前負荷が低下するため、心拍出量は増加ではなく低下しやすくなります。

5.正しい。
陽圧換気により胸腔内圧や中心静脈圧が上昇すると、頭蓋内からの静脈還流が妨げられ、頭蓋内圧が上昇しやすくなります。

覚えるポイント

  • 陽圧換気では胸腔内圧が上昇します。
  • 静脈還流は減少しやすくなります。
  • 心拍出量は低下しやすくなります。
  • 尿量は減少しやすくなります。
  • 頭蓋内圧は上昇しやすくなります。

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