38PM89第38回 臨床工学技士国家試験 過去問

生体物性・医用材料生体電気・材料基礎膜電位・能動輸送・血液凝固・高分子材料

医用材料に用いるシリコーンについて正しいのはどれか。 a.生体内では加水分解される。 b.Si‒O結合をもつ。 c.オイル状とゴム状のものがある。 d.放射線滅菌で変性しやすい。 e.人工血管に使われる。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、医用材料として用いられるシリコーンの化学構造と性状が問われています。

小項目の正誤は次のように整理します。

  • a:誤り
  • b:正しい
  • c:正しい
  • d:誤り
  • e:誤り

したがって、b、cを含む選択肢3が正答です。

解説

シリコーンは、ケイ素を含む高分子材料で、主鎖にSi‒O結合をもつことが特徴です。

一般的な有機高分子は炭素を中心としたC‒C結合を主鎖にもつことが多いですが、シリコーンではSi‒O結合を基本骨格とします。この構造により、柔軟性、耐熱性、化学的安定性、撥水性、生体適合性などが得られます。

シリコーンには、オイル状のものやゴム状のものがあります。医療では、チューブ、カテーテル、ドレーン、人工乳房、シャント関連材料、コーティング材料などに使われます。

シリコーンは比較的化学的に安定であり、生体内で容易に加水分解される材料ではありません。

また、人工血管として代表的に用いられる材料は、ePTFEやポリエステルなどです。シリコーンは人工血管の代表材料としては扱いません。

放射線滅菌で変性しやすい材料として、シリコーンを典型的に選ぶのは不適切です。医用材料では、材料ごとに滅菌法との相性を確認する必要があります。

ひっかけポイント
シリコーンは「シリコン」と混同しやすい用語です。医用材料でいうシリコーンは、Si‒O結合をもつ高分子材料として理解します。

医用材料でのポイント
医用材料では、生体適合性、化学的安定性、柔軟性、滅菌適性、血液適合性、機械的強度を用途ごとに確認します。

選択肢の確認

1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。bは正しいですが、aが誤りです。シリコーンは生体内で容易に加水分解される材料ではありません。

2.誤り。
選択肢2はa、eの組合せです。aもeも誤りです。シリコーンは人工血管の代表材料ではありません。

3.正しい。
選択肢3はb、cの組合せです。シリコーンはSi‒O結合をもち、オイル状やゴム状のものがあります。

4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。cは正しいですが、dが誤りです。シリコーンを放射線滅菌で変性しやすい代表材料として扱うのは不適切です。

5.誤り。
選択肢5はd、eの組合せです。どちらも誤りです。人工血管の代表材料はePTFEやポリエステルなどです。

覚えるポイント

  • シリコーンはSi‒O結合をもつ高分子材料です。
  • シリコーンにはオイル状とゴム状のものがあります。
  • 化学的に比較的安定で、生体内で容易に加水分解されません。
  • 人工血管の代表材料はePTFEやポリエステルです。
  • 医用材料では用途に応じて柔軟性、生体適合性、滅菌適性を確認します。

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