38PM87|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
能動輸送はどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、能動輸送と受動輸送の違いが問われています。
能動輸送は、ATPなどのエネルギーを使って、濃度勾配や電気化学的勾配に逆らって物質を移動させる仕組みです。
代表例は、Na⁺/K⁺ポンプによるNa⁺の細胞外への輸送です。
解説
細胞膜を介する物質輸送には、受動輸送と能動輸送があります。
受動輸送は、濃度差、圧力差、浸透圧差などに従って物質が移動する仕組みです。エネルギーを直接消費しません。拡散、浸透、濾過などが含まれます。
能動輸送は、ATPなどのエネルギーを使い、濃度勾配に逆らって物質を運ぶ仕組みです。
細胞内はNa⁺濃度が低く、細胞外はNa⁺濃度が高い状態に保たれています。それにもかかわらず、細胞内から細胞外へNa⁺を出すには、濃度勾配に逆らう必要があります。
このとき働く代表的な機構がNa⁺/K⁺ ATPaseです。ATPを消費して、Na⁺を細胞外へ、K⁺を細胞内へ輸送します。
ひっかけポイント
「移動」と書かれていても、すべてが能動輸送ではありません。酸素や二酸化炭素の移動は主に拡散、水の移動は浸透や圧力差による移動として考えます。
生理学でのポイント
Na⁺/K⁺ポンプは、細胞膜電位、神経興奮、筋収縮、細胞容積の維持に重要です。医療機器で扱う生体電気信号の基礎にも関係します。
選択肢の確認
1.誤り。
糸球体における尿素の移動は、濾過や拡散などの受動的な移動として考えます。能動輸送ではありません。
2.誤り。
毛細血管から腹腔への水の移動は、圧力差や浸透圧差による水の移動として考えます。能動輸送ではありません。
3.正しい。
細胞内から細胞外へのNa⁺の移動は、Na⁺/K⁺ポンプによりATPを使って行われる能動輸送です。
4.誤り。
毛細血管から組織への酸素の移動は、酸素分圧差に従う拡散です。能動輸送ではありません。
5.誤り。
毛細血管から肺胞への二酸化炭素の移動は、分圧差による拡散です。能動輸送ではありません。
覚えるポイント
- 能動輸送はエネルギーを使います。
- 能動輸送は濃度勾配に逆らって物質を運べます。
- Na⁺/K⁺ポンプは能動輸送の代表です。
- 酸素や二酸化炭素は主に拡散で移動します。
- 水は浸透圧差や圧力差で移動します。