39AM40|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
正常状態の許容値が図 1 の ME 機器と図 2 の ME 機器で等しいのはどれか。 a.接触電流 b.接地漏れ電流 c.患者測定電流(交流) d.患者装着部から大地への患者漏れ電流(交流) e.SIP へ外部電圧を印加した場合の患者漏れ電流(直流)

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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、ME機器の図記号と、正常状態における漏れ電流・患者測定電流の許容値が問われています。
図1は人型マークで、一般に BF形装着部を示します。図2は心臓マークで、一般に CF形装着部を示します。
CF形装着部は、心臓へ直接適用される可能性を考慮するため、患者に流れる電流について BF形より厳しい許容値が設定される項目があります。
正常状態の許容値が図1と図2で等しいのは、**a.接触電流、b.接地漏れ電流、e.SIPへ外部電圧を印加した場合の患者漏れ電流(直流)**です。
したがって、正答は 2 です。
解説
ME機器の漏れ電流では、まず次の3点を分けて考えることが重要です。
- どこからどこへ流れる電流か
- 正常状態か、単一故障状態か
- 装着部の種類が B形、BF形、CF形のどれか
図1の人型マークは、患者の体表に接続する装着部を示すマークです。図2の心臓マークは、心臓への直接適用を想定する CF形装着部を示します。
CF形は心臓に近い経路で電流が流れる危険を想定するため、患者漏れ電流や患者測定電流の一部では、BF形より厳しい許容値になります。
a.接触電流
接触電流は、患者や操作者が触れる可能性のある外装部などから、人体を介して流れる電流です。
これは主に機器の外装や保護接地、電源部の安全性に関係します。患者装着部が BF形か CF形かで決まる項目ではないため、図1と図2で正常状態の許容値は等しくなります。
b.接地漏れ電流
接地漏れ電流は、保護接地線を通って大地へ流れる漏れ電流です。
これは主にクラスI機器の保護接地に関係する電流です。患者装着部の種類そのものではなく、機器全体の電気安全に関係するため、図1と図2で正常状態の許容値は等しくなります。
c.患者測定電流(交流)
患者測定電流は、測定のために患者装着部を通じて患者へ流れる微小な電流です。
交流の患者測定電流では、心臓へ直接適用される可能性がある CF形の方が、BF形より厳しく扱われます。そのため、図1と図2で正常状態の許容値は等しくありません。
d.患者装着部から大地への患者漏れ電流(交流)
患者装着部から大地への患者漏れ電流は、患者装着部から患者を介して大地へ流れる可能性のある漏れ電流です。
交流では心筋刺激の危険が問題になりやすいため、CF形装着部では特に厳しい許容値が設定されます。したがって、図1と図2で正常状態の許容値は等しくありません。
e.SIPへ外部電圧を印加した場合の患者漏れ電流(直流)
SIP は信号入力部を意味します。
SIPへ外部電圧を印加した場合の患者漏れ電流は、外部機器や信号線を介して患者側へ流れ込む漏れ電流を確認する項目です。
このうち直流については、正常状態の許容値が図1と図2で等しい項目として扱います。
ひっかけポイント
CF形はすべての電流項目で必ず BF形より厳しい、というわけではありません。接触電流や接地漏れ電流のように、装着部の種類ではなく機器全体の電気安全に関係する項目では、許容値が等しくなるものがあります。
ME機器管理での注意点
漏れ電流の問題では、電流の名称だけで判断しないことが重要です。接触電流、接地漏れ電流、患者漏れ電流、患者測定電流を区別し、さらに交流か直流かを確認します。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b、c の組合せです。aの接触電流とbの接地漏れ電流は図1と図2で正常状態の許容値が等しい項目です。しかし、cの患者測定電流(交流)は、BF形とCF形で許容値が異なるため不適切です。
2.正しい。
選択肢2は a、b、e の組合せです。接触電流、接地漏れ電流、SIPへ外部電圧を印加した場合の患者漏れ電流(直流)は、図1と図2で正常状態の許容値が等しい項目です。
3.誤り。
選択肢3は a、d、e の組合せです。aとeは等しい項目ですが、dの患者装着部から大地への患者漏れ電流(交流)は、CF形でより厳しく扱われるため、図1と図2で許容値が等しくありません。
4.誤り。
選択肢4は b、c、d の組合せです。bの接地漏れ電流は等しい項目ですが、cの患者測定電流(交流)とdの患者装着部から大地への患者漏れ電流(交流)は等しくありません。
5.誤り。
選択肢5は c、d、e の組合せです。eは等しい項目ですが、cとdが等しくありません。交流で患者側に流れる電流は、CF形でより厳しく扱われる点に注意します。
覚えるポイント
- 図1の人型マークは、一般に BF形装着部を示します。
- 図2の心臓マークは、一般に CF形装着部を示します。
- CF形装着部は、心臓への直接適用を想定するため患者電流に厳しい基準があります。
- 接触電流と接地漏れ電流は、装着部の種類ではなく機器全体の電気安全に関係します。
- **患者測定電流(交流)と患者装着部から大地への患者漏れ電流(交流)**は、BF形とCF形で許容値が異なります。
- 漏れ電流問題では、電流の経路、交流か直流か、正常状態か単一故障状態かを順に確認します。