39AM48|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
電解コンデンサについて正しいのはどれか。 a.原理的に端子に極性が生じる。 b.セラミックスを使用している。 c.自己インダクタンスを利用している。 d.金属箔の間隔が広いほど大容量になる。 e.金属箔表面の酸化膜を誘電体としている。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、電解コンデンサの構造と特徴が問われています。
電解コンデンサは、金属箔の表面に形成した非常に薄い酸化膜を誘電体として利用するコンデンサです。
重要な特徴は次の2つです。
- 原理的に極性をもつ
- 金属箔表面の酸化膜を誘電体として使う
したがって、正しい小項目は a、e であり、選択肢では2が正答です。
解説
コンデンサの静電容量は、基本的に次の関係で決まります。
- C = εS / d
ここで、
- C:静電容量
- ε:誘電率
- S:電極の面積
- d:電極間距離
電解コンデンサでは、電極としてアルミニウムなどの金属箔を用い、その表面に形成された非常に薄い酸化膜を誘電体として利用します。
酸化膜は非常に薄くできるため、電極間距離 d が小さくなり、大きな静電容量を得やすくなります。
また、酸化膜は電気化学的に形成されるため、陽極と陰極の関係が生じます。このため、一般的な電解コンデンサには極性があります。逆向きの電圧を加えると、酸化膜の劣化、漏れ電流の増加、発熱、破損につながることがあります。
ひっかけポイント
電解コンデンサは「電解」という言葉から、電池やインダクタのように考えてしまうことがあります。しかし本質は、酸化膜を誘電体として使うコンデンサです。自己インダクタンスを利用する部品ではありません。
小項目の確認
a.正しい。
電解コンデンサは原理的に陽極と陰極があり、端子に極性が生じます。
b.誤り。
セラミックスを誘電体として使用するのは、主にセラミックコンデンサです。電解コンデンサの代表的な誘電体は金属箔表面の酸化膜です。
c.誤り。
自己インダクタンスを利用するのは、コイルやインダクタの考え方です。コンデンサは電荷を蓄え、電界としてエネルギーを蓄積します。
d.誤り。
静電容量は、電極間距離が狭いほど大きくなります。金属箔の間隔が広いほど大容量になるわけではありません。
e.正しい。
電解コンデンサでは、金属箔表面に形成された酸化膜を誘電体として利用します。酸化膜を非常に薄くできるため、大容量化しやすい特徴があります。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。aは正しいですが、bは誤りです。セラミックスを用いるのは主にセラミックコンデンサです。
2.正しい。
選択肢2は a、e の組合せです。電解コンデンサは原理的に端子に極性があり、金属箔表面の酸化膜を誘電体として利用します。
3.誤り。
選択肢3は b、c の組合せです。bはセラミックコンデンサの説明に近く、cはインダクタの説明に近い内容です。どちらも電解コンデンサの説明としては不適切です。
4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。電解コンデンサは自己インダクタンスを利用しません。また、金属箔の間隔が広いほど大容量になるわけでもありません。
5.誤り。
選択肢5は d、e の組合せです。eは正しいですが、dは誤りです。静電容量は、電極間距離が小さいほど大きくなります。
覚えるポイント
- 電解コンデンサは、金属箔表面の酸化膜を誘電体として利用する。
- 電解コンデンサは、原理的に極性をもつ。
- 逆電圧を加えると、漏れ電流増加、発熱、破損の原因になる。
- 静電容量は C = εS / d で表され、電極間距離 d が小さいほど大きくなる。
- セラミックスを使うのは主にセラミックコンデンサである。
- 自己インダクタンスを利用するのはインダクタであり、電解コンデンサの原理ではない。