39PM47|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

医用基礎工学熱・放射線・光比熱・熱伝導・気化熱・電離作用・生体光特性

20℃の水 100 g が入った保温ポットに電気抵抗 42 Ω のニクロム線を入れて直流 1 A を 100 秒間通電した。水の温度[℃]はどれか。 ただし、比熱を 4.2 J/(g・K)とする。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、電気エネルギーが熱エネルギーに変換される計算が問われています。

ニクロム線に電流を流すと、ジュール熱が発生します。その熱がすべて水に移ったと考えて、水の温度上昇を求めます。

解説

まず、ニクロム線で発生する電力を求めます。

電力は次の式で求めます。

  • P = I^2 × R

ここで、

  • I = 1 A
  • R = 42 Ω

代入すると、

  • P = 1^2 × 42
  • P = 42 W

1 W は 1 J/s なので、42 W は 1 秒あたり 42 J の熱が発生するという意味です。

100 秒間通電しているので、発生した熱量 Q は、

  • Q = P × t
  • Q = 42 × 100
  • Q = 4200 J

次に、この熱量によって水の温度が何℃上がるかを求めます。

水の温度上昇は次の式で求めます。

  • Q = m × c × ΔT

ここで、

  • Q = 4200 J
  • m = 100 g
  • c = 4.2 J/(g・K)
  • ΔT:温度上昇

代入すると、

  • 4200 = 100 × 4.2 × ΔT
  • 4200 = 420 × ΔT
  • ΔT = 10 K

温度差では、1 K の上昇は 1℃ の上昇と同じ大きさです。

最初の水温は 20℃ なので、

  • 最終温度 = 20℃ + 10℃
  • 最終温度 = 30℃

したがって、正答は 3.30 です。

ひっかけポイント
求めるのは「温度上昇」ではなく「最終的な水の温度」です。温度上昇 10℃ を求めたあと、初期温度 20℃ を足す必要があります。

選択肢の確認

1.誤り。
21℃では温度上昇が 1℃ しかありません。発生熱量 4200 J に対して小さすぎます。

2.誤り。
24℃では温度上昇が 4℃ です。計算式 Q = mcΔT に代入すると、必要な熱量は 100 × 4.2 × 4 = 1680 J となり、実際の 4200 J と合いません。

3.正しい。
ニクロム線で発生する熱量は 4200 J です。水 100 g、比熱 4.2 J/(g・K)なので、温度上昇は 10℃ となります。初期温度 20℃ に足して 30℃ です。

4.誤り。
42℃は、抵抗値 42 Ω をそのまま温度として扱ったような誤りです。抵抗値は発熱量の計算に使います。

5.誤り。
62℃は、42℃ の温度上昇を初期温度 20℃ に足したような値です。しかし実際の温度上昇は 10℃ です。

覚えるポイント

  • ジュール熱の計算では P = I^2 × R を使います。
  • 熱量は Q = P × t で求めます。
  • 水の温度上昇は Q = m × c × ΔT で求めます。
  • 1 W = 1 J/s です。
  • 最終温度を問われたら、温度上昇に初期温度を足すことを忘れないようにします。

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