39PM68第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

体外循環・補助循環人工心肺ローラ/遠心ポンプ・心筋保護・臓器循環・人工肺

人工心肺装置を用いた体外循環中の生体反応について誤っているのはどれか。 a.体外循環導入時の血液中カテコラミン希釈は血圧降下をもたらす。 b.低体温体外循環ではヘモグロビン酸素解離曲線は右方移動する。 c.血液中グルカゴン濃度は低下する。 d.血液中カルシウム濃度は低下する。 e.補体が活性化される。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、人工心肺を用いた体外循環中の生体反応が問われています。

体外循環では、血液希釈、低体温、人工物接触、内分泌反応、電解質変化、補体活性化などが起こります。

この問題は「誤っているもの」の組合せを選ぶ問題です。誤っている小項目は b、c です。

解説

人工心肺を開始すると、回路内の充填液によって血液希釈が起こります。これにより、血液中のカテコラミン濃度が希釈され、末梢血管抵抗や血圧が低下することがあります。

低体温体外循環では、体温低下によりヘモグロビンの酸素親和性が増加します。そのため、酸素解離曲線は左方移動します。右方移動ではありません。

体外循環は生体にとって大きな侵襲です。ストレス反応としてカテコラミン、コルチゾール、グルカゴンなどのホルモンが増加しやすくなります。したがって、血液中グルカゴン濃度が低下するという記述は誤りです。

また、体外循環では血液希釈やクエン酸を含む血液製剤の使用などにより、血液中カルシウム濃度が低下することがあります。

血液が人工肺や回路表面と接触すると、炎症反応や補体系が活性化されます。これは体外循環の重要な生体反応です。

臨床工学技士としての注意点
体外循環中は、血圧、灌流量、ヘマトクリット、電解質、酸塩基平衡、温度、凝固、補体・炎症反応などを総合的に管理します。生体反応を理解して、モニタ値の変化を早期に捉えることが重要です。

選択肢の確認

1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。bは誤りですが、aは記述として正しいため、誤っている小項目だけの組合せではありません。

2.誤り。
選択肢2は a、e の組合せです。aもeも記述として正しい内容です。

3.正答。誤っている小項目の組合せです。
選択肢3は b、c の組合せです。低体温では酸素解離曲線は右方ではなく左方移動します。また、体外循環中のストレス反応ではグルカゴンは低下ではなく増加しやすいです。

4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。cは誤りですが、dは記述として正しいため、誤っている小項目だけの組合せではありません。

5.誤り。
選択肢5は d、e の組合せです。dもeも記述として正しい内容です。

覚えるポイント

  • 体外循環導入時は血液希釈により血圧低下が起こることがあります。
  • 低体温ではヘモグロビン酸素解離曲線は左方移動します。
  • 体外循環はストレス反応を起こし、グルカゴンなどが増加しやすいです。
  • 血液希釈などによりカルシウム濃度が低下することがあります。
  • 人工物表面との接触により補体が活性化されます。

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