39PM72|第39回 臨床工学技士国家試験 過去問
循環補助用心内留置型ポンプカテーテル(IMPELLA®)について正しいのはどれか。 a.左室仕事量を減少させる。 b.乳幼児に使用可能である。 c.小型遠心ポンプがカテーテルに組み込まれている。 d.大動脈弁に機械弁を装着されている場合は禁忌である。 e.パージシステムはモータ内に血液を浸入させない機能をもつ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、**IMPELLA®**の基本構造、補助の向き、禁忌、安全管理が問われています。
IMPELLA®は、カテーテル先端のポンプを左室内に留置し、左室から大動脈へ血液を送り出す補助循環デバイスです。左室を直接除荷できる点が特徴です。
解説
IMPELLA®は、経皮的または外科的に挿入される心内留置型ポンプカテーテルです。
ポンプの流れは、
- 左室内から吸引
- 大動脈側へ送血
という方向です。
これにより左室内の血液量や圧を減らし、左室仕事量を低下させます。心原性ショックなどで、左室補助を目的として使用されます。
小項目を確認します。
a.左室仕事量を減少させる。
正しいです。左室から直接血液をくみ出して大動脈へ送るため、左室除荷により左室仕事量を減少させます。b.乳幼児に使用可能である。
誤りです。IMPELLA®はカテーテル径や血管径、体格の制約があり、乳幼児に一般的に使用可能とする記述は不適切です。c.小型遠心ポンプがカテーテルに組み込まれている。
誤りです。IMPELLA®は小型の軸流ポンプ、つまりマイクロアキシャルポンプを用いる装置です。遠心ポンプではありません。d.大動脈弁に機械弁を装着されている場合は禁忌である。
正しいです。IMPELLA®は大動脈弁を通過して留置されるため、機械弁がある場合は通過できず禁忌となります。e.パージシステムはモータ内に血液を浸入させない機能をもつ。
正しいです。パージ液によりモータ部への血液流入を防ぎ、血栓形成やポンプ障害を防ぐ役割があります。
したがって、正しい小項目は a、d、e であり、選択肢3が正答です。
臨床工学技士としての注意点
IMPELLA®管理では、ポンプ位置、流量、Pレベル、パージ圧、パージ流量、抗凝固、溶血、吸引イベント、下肢虚血、アラーム対応を確認します。左室から大動脈へ流すデバイスであることを常に意識します。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b、c の組合せです。aは正しいですが、bとcが誤りです。乳幼児に一般的に使用可能とはいえず、ポンプは遠心ポンプではありません。
2.誤り。
選択肢2は a、b、e の組合せです。aとeは正しいですが、bが誤りです。
3.正しい。
選択肢3は a、d、e の組合せです。左室仕事量の減少、大動脈機械弁で禁忌、パージシステムによる血液侵入防止はいずれも正しい内容です。
4.誤り。
選択肢4は b、c、d の組合せです。dは正しいですが、bとcが誤りです。
5.誤り。
選択肢5は c、d、e の組合せです。dとeは正しいですが、cが誤りです。IMPELLA®は遠心ポンプではなく軸流ポンプです。
覚えるポイント
- IMPELLA®は、左室から大動脈へ血液を送る補助循環デバイスです。
- 左室を直接除荷し、左室仕事量を減少させます。
- ポンプは小型軸流ポンプとして理解します。
- 大動脈弁機械弁では、大動脈弁を通過できないため禁忌です。
- パージシステムは、モータ内への血液侵入や血栓形成を防ぐために重要です。