68AM044|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
Michaelis 定数〈Km〉について正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4(競合阻害物質の存在下では大きくなる)
この問題のポイント
Michaelis定数〈Km〉を反応速度ではなく基質濃度として捉え、競合阻害での見かけの変化を判断する問題です。
解説
単純なMichaelis-Menten型反応では、反応速度vはv=Vmax[S]÷(Km+[S])で表されます。[S]は基質濃度、Vmaxは酵素が基質で飽和したときの最大反応速度です。この式に[S]=Kmを入れるとv=Vmax/2となるため、Kmは反応速度が最大速度の半分になるときの基質濃度と定義され、濃度の単位をもちます。単純な条件ではKmが小さいほど低い基質濃度で半最大速度に達するので、酵素の基質に対する見かけの親和性が高いと解釈します。競合阻害物質は基質と同じ活性部位を奪い合うため、同じ反応速度を得るのにより高い基質濃度が必要となり、見かけのKmは大きくなります。一方、基質濃度を十分高くすれば阻害物質に打ち勝てるのでVmaxは変わりません。Kmは酵素固有の目安ですが、pH、温度、イオン強度、基質、アイソザイムなど測定条件・分子種によって変化します。
選択肢の確認
1.誤り。pHは活性部位のアミノ酸や基質の解離状態、酵素立体構造に影響するため、測定されるKmやVmaxも変化し得ます。
2.誤り。アイソザイムは同じ化学反応を触媒しても分子構造や組織分布が異なり、Km、Vmax、阻害特性などに差があり得ます。
3.誤り。単純なMichaelis-Menten反応では、Kmが小さいほど少ない基質でVmax/2に達し、基質親和性は高いと解釈します。
4.正しい。競合阻害では基質と阻害物質が活性部位を競うため、見かけのKmは増大し、Vmaxは不変です。
5.誤り。KmはVmax/2という速度そのものではなく、反応速度がVmax/2になるときの基質濃度です。
覚えるポイント
- Kmの単位は濃度で、[S]=Kmのときv=Vmax/2です。
- Kmが小さいほど、一般に基質への見かけの親和性は高くなります。
- 競合阻害では見かけのKmは増大し、Vmaxは変わりません。
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