68AM046|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

術中迅速診断における標本作製で使用するのはどれか。

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正解: 1

正答

1(固定液)

この問題のポイント

通常のパラフィン切片と、手術中に短時間で結果を返す凍結切片の作製工程を区別する問題です。

解説

術中迅速診断は、切除範囲を決めるための断端評価、病変の良悪性の推定、採取組織が診断に適するかの確認などを手術中に行う検査です。提出された新鮮組織の観察部位を選び、凍結用包埋剤で支持して急速凍結し、低温に保たれたクリオスタット内のミクロトームで薄切します。スライドガラスへ載せた凍結切片は、組織構造を保ち、染色中の剝離や成分流出を抑えるため、アルコールやホルマリン系など施設の手順に応じた固定液で短時間固定し、迅速ヘマトキシリン・エオジン〈H-E〉染色を行います。したがって選択肢では固定液を使用します。通常標本のようなホルマリン固定、脱水、透徹、パラフィン浸透・包埋には長時間を要するため、術中の回答には適しません。凍結切片は速い一方、凍結による亀裂、脂肪組織の切りにくさ、通常パラフィン切片より劣る形態などの限界があり、最終診断は永久標本でも確認します。

選択肢の確認

1.正しい。薄切した凍結切片を迅速固定して形態を保ち、H-E染色を安定させるため固定液を使用します。
2.誤り。スクロース浸漬は脳組織などの凍結保護に用いることがありますが、日常の術中迅速凍結切片で必須の標準試薬ではありません。
3.誤り。パラフィンは通常の永久標本の包埋剤です。脱水・透徹・浸透を要し、術中迅速診断の時間内には適しません。
4.誤り。水溶性封入剤は特定の水性標本や蛍光標本などで使われますが、術中迅速H-E標本作製を特徴付ける必須材料ではありません。凍結用包埋剤とも別物です。
5.誤り。術中迅速切片は低温槽とミクロトームを一体化したクリオスタットで作製します。ユング型ミクロトームはこの標準的な凍結切片作製装置ではありません。

覚えるポイント

  • 術中迅速は新鮮組織を急速凍結し、クリオスタットで薄切します。
  • 凍結切片は固定液で迅速固定してH-E染色します。
  • 迅速診断後はパラフィン永久標本で最終確認します。

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