68AM047|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
腎組織の未固定凍結切片を用いた免疫組織化学染色を別に示す。 この染色法について正しいのはどれか。

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正解: 5
正答
5(フルオレセインイソチオシアネート〈FITC〉標識抗体を使用する)
この問題のポイント
未固定凍結腎組織にみえる緑色蛍光から、酵素抗体法ではなく蛍光抗体法の操作を選ぶ問題です。
解説
実画像では、黒い背景の中にほぼ円形の糸球体があり、糸球体内部で入り組む係蹄の輪郭に沿って明瞭な緑色蛍光が分布しています。周囲の腎組織の蛍光は弱く、画像内に矢印、部位ラベル、倍率表示、スケールはありません。問題文にも抗体の標的は示されていないため、この画像だけから沈着物の種類や腎疾患名まで断定せず、「糸球体係蹄に沿う緑色蛍光」という観察所見から染色法を判断します。未固定凍結切片を使う腎生検の免疫染色では、フルオレセインイソチオシアネート〈FITC〉で標識した抗ヒト免疫グロブリン抗体や抗補体抗体などを反応させ、蛍光顕微鏡で観察する免疫蛍光抗体法が標準的です。FITCは青色域の励起光を受けると緑色蛍光を発するため、画像の色調と一致します。蛍光色素そのものを検出するので、ペルオキシダーゼなどの酵素反応による発色操作や内因性ペルオキシダーゼ阻害は必要ありません。
選択肢の確認
1.誤り。加熱による抗原賦活化はホルマリン固定パラフィン切片で架橋された抗原を露出させる際に用います。未固定凍結切片の本法では通常行いません。
2.誤り。FITCが励起光を受けて直接蛍光を発するため、ジアミノベンジジンなどを用いる酵素発色反応は行いません。
3.誤り。蛍光を励起し特定波長の発光を観察する蛍光顕微鏡を用います。偏光顕微鏡はCongo red染色アミロイドの複屈折などの観察に用います。
4.誤り。内因性ペルオキシダーゼのブロックはペルオキシダーゼ標識を使う酵素抗体法で非特異的発色を防ぐ操作です。FITC法には不要です。
5.正しい。FITC標識抗体を用いると抗原の存在部位が緑色蛍光として可視化され、本画像の所見を説明できます。
覚えるポイント
- 腎生検の免疫蛍光は未固定凍結切片とFITC標識抗体を用います。
- FITCは励起光を受けて緑色蛍光を発します。
- 蛍光抗体法では酵素発色と内因性ペルオキシダーゼ阻害は不要です。
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