68AM063|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

血管拡張作用をもつのはどれか。

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正解: 4

正答

4(プロスタサイクリン)

この問題のポイント

止血の場で、血管内皮が作る抗血栓性物質と血小板が放出・産生する凝集促進物質を対比する問題です。

解説

健常な血管内皮は、血液が不必要に固まらないよう血管拡張・血小板抑制作用をもつ物質を産生しています。プロスタサイクリン〈PGI2〉は血管内皮細胞でアラキドン酸から作られ、血管平滑筋と血小板の細胞内サイクリックAMPを増やします。その結果、血管平滑筋を弛緩させて血管を拡張し、同時に血小板活性化・凝集を抑えます。これと対照的なのが、活性化血小板で作られるトロンボキサンA2〈TXA2〉です。TXA2は血管収縮と血小板凝集促進に働き、損傷部位での止血栓形成を助けます。アデノシン二リン酸〈ADP〉も血小板顆粒から放出され、P2Y受容体を介して血小板凝集を増幅します。本問では薬理学的な用量や臓器ごとの例外ではなく、一次止血における主要作用で判断し、明確な血管拡張物質であるPGI2を選びます。

選択肢の確認

1.誤り。血小板から放出されるセロトニンは、止血の場では主に血管収縮を促して出血を抑える方向に働きます。
2.誤り。エピネフリンには受容体や臓器による作用差がありますが、この設問の止血・血管作動物質の整理では主にα受容体を介する血管収縮側です。
3.誤り。トロンボキサンA2は血小板で産生され、血管収縮と血小板凝集促進の両方に働きます。
4.正しい。プロスタサイクリンは血管内皮由来で、血管拡張と血小板凝集抑制をもたらします。
5.誤り。ADPは血小板を活性化して凝集を促進する代表的な二次凝集物質で、選ぶべき血管拡張物質ではありません。

覚えるポイント

  • PGI2は血管拡張・血小板凝集抑制です。
  • TXA2は血管収縮・血小板凝集促進です。
  • ADPはP2Y受容体を介して血小板凝集を増幅します。

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