68PM027|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
医療用 MRI について誤っているのはどれか。
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正解: 2
正答
2.炭素の磁気共鳴信号を画像化する。
この問題のポイント
磁気共鳴画像検査の基本信号源と、拡散画像・血管画像などの代表的応用を整理する問題です。
解説
磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging:MRI)は、強い静磁場内で原子核の磁化をそろえ、高周波パルスで励起した後に戻る過程で生じる信号を位置情報とともに画像化します。通常の臨床MRIで主に利用するのは、体内の水や脂肪に多く、信号を得やすい水素原子核、すなわちプロトンです。したがって「炭素の磁気共鳴信号を画像化する」は誤りです。勾配磁場によって信号の位置を符号化するため、患者を動かさずに横断・冠状・矢状など任意方向の断面を作れます。拡散強調画像(diffusion-weighted imaging:DWI)は水分子の動きの制限に敏感で、急性期脳梗塞では細胞性浮腫により拡散が制限され、一般にDWI高信号かつ見かけの拡散係数低下を示します。磁気共鳴血管撮影(magnetic resonance angiography:MRA)では、飛行時間法などにより造影剤を使わず頭蓋内血管を描出できます。拡散テンソル画像(diffusion tensor imaging:DTI)は白質内の方向性をもつ水拡散を解析し、神経線維の走行を推定します。
選択肢の確認
1.任意の断面を画像化できる:正しい。勾配磁場で三次元的な位置情報を付けられるため、任意方向の断面を再構成できます。
2.炭素の磁気共鳴信号を画像化する:誤り。通常の医療用MRIが主に画像化するのは、体内に豊富な水素原子核の信号です。
3.拡散強調画像は急性期脳梗塞の診断に有用である:正しい。虚血後早期の水分子拡散制限を鋭敏に捉えます。
4.頭部では造影剤を使用せずに血管を描出できる:正しい。飛行時間法などの非造影MRAを利用できます。
5.拡散テンソル画像で神経線維を描出できる:正しい。水拡散の異方性から白質線維の走行を推定できます。
覚えるポイント
- 通常の臨床MRIの主な信号源は水素原子核である。
- DWIは急性期脳梗塞、DTIは白質神経線維の評価に用いる。
- 頭部MRAは飛行時間法などで非造影撮像が可能である。
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