68PM035|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
アミラーゼについて誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4.膵臓型の分子量は唾液腺型より大きい。
この問題のポイント
α-アミラーゼの作用、必要なイオン、アイソザイム、測定法をまとめて判定する問題です。
解説
α-アミラーゼはデンプンやグリコーゲン内部のα-1,4-グリコシド結合を加水分解するエンド型酵素です。枝分かれ部分のα-1,6結合を直接切る酵素ではありません。酵素分子にはカルシウムイオンが結合して構造の安定化に寄与し、塩化物イオンは活性化因子として働きます。ヒト血清には主に膵臓由来のP型と唾液腺由来のS型アイソザイムがあります。両者の基本的な分子量は近く、膵臓型が唾液腺型より大きいという関係ではありません。むしろ唾液腺型には糖鎖をもつ分子種があり、分子量がやや大きくなるものがあります。したがって4が誤りです。日本臨床化学会(Japan Society of Clinical Chemistry:JSCC)の勧告法では、アミラーゼが合成オリゴ糖基質を分解した後、共役酵素を作用させて測定可能な生成物へ導き、吸光度変化から活性を求めます。「共役酵素」とは、最初の酵素反応の生成物を次の反応へつなぎ、光学的に測りやすくする酵素です。なお血清アミラーゼ上昇は膵疾患だけでなく唾液腺疾患や腎機能低下でもみられるため、由来の判定にはアイソザイムやリパーゼなども参考にします。
選択肢の確認
1.α-1,4-グリコシド結合を分解する:正しい。デンプンやグリコーゲンの直鎖部分にある内部のα-1,4結合を加水分解します。
2.塩化物イオンは活性化に必要である:正しい。塩化物イオンはα-アミラーゼの代表的な活性化因子です。
3.分子内にカルシウムを含む:正しい。結合したカルシウムイオンが酵素構造の安定化に関与します。
4.膵臓型の分子量は唾液腺型より大きい:誤り。両型は近い大きさで、唾液腺型には糖鎖によりむしろ大きい分子種があります。
5.JSCC勧告法では共役酵素を用いる:正しい。合成基質の分解産物を共役反応につなぎ、吸光度変化として測定します。
覚えるポイント
- α-アミラーゼは内部のα-1,4結合を切断する。
- カルシウムは構造安定化、塩化物イオンは活性化に関与する。
- 血清アミラーゼには膵臓型P型と唾液腺型S型がある。
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