68PM034|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
CK-MB が著しく上昇する疾患はどれか。
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正解: 1
正答
1.心筋炎
この問題のポイント
クレアチンキナーゼのアイソザイム分布から、CK-MBが著しく増える臓器障害を選ぶ問題です。
解説
クレアチンキナーゼ(creatine kinase:CK)は、クレアチンリン酸とアデノシン二リン酸の間で高エネルギーリン酸を移す酵素で、細胞傷害により血中へ逸脱します。CKはM鎖とB鎖からなる二量体で、主に骨格筋に多いCK-MM、心筋に比較的多いCK-MB、脳や平滑筋などに多いCK-BBに分かれます。心筋炎では炎症によって心筋細胞が傷害され、心筋に含まれるCK-MBが血中へ放出されるため上昇します。選択肢の中でCK-MBの著しい上昇を最も説明できるのは心筋炎です。ただしCK-MBは心筋に完全特異的ではなく骨格筋にも少量存在するため、実臨床で心筋傷害を評価する際は、より心筋特異性の高い心筋トロポニンも重視します。皮膚筋炎やDuchenne型筋ジストロフィーは骨格筋そのものが壊れるため総CKは大きく上がり得ますが、中心となるのはCK-MMです。重症筋無力症は神経筋接合部、筋萎縮性側索硬化症は運動ニューロンが主病変で、一次的な筋細胞壊死を主体としないためCK-MB著増の典型ではありません。
選択肢の確認
1.心筋炎:正しい。炎症性の心筋細胞傷害によって心筋由来CK-MBが血中へ逸脱します。
2.皮膚筋炎:誤り。骨格筋の炎症で総CKは上昇しますが、主体は骨格筋由来のCK-MMです。
3.重症筋無力症:誤り。神経筋接合部の自己免疫疾患であり、通常は筋線維壊死を伴わずCK-MBは著増しません。
4.筋萎縮性側索硬化症:誤り。運動ニューロン変性による神経原性筋萎縮が主体で、CK-MB著増は典型的ではありません。
5.Duchenne型筋ジストロフィー:誤り。筋線維壊死により総CKは著増しますが、骨格筋由来のCK-MMが中心です。
覚えるポイント
- CK-MMは骨格筋、CK-MBは心筋、CK-BBは脳・平滑筋などに多い。
- 心筋炎では心筋細胞傷害によりCK-MBが上昇し得る。
- 心筋傷害の評価では、CK-MBに加えて心筋トロポニンが重要である。
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