68PM033|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

直接ビリルビンが高値を示すのはどれか。

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正解: 5

正答

5.Dubin-Johnson症候群

この問題のポイント

ビリルビン代謝のどの段階が障害されるかから、直接型と間接型のどちらが増えるかを判断する問題です。

解説

老化赤血球のヘムから生じたビリルビンは水に溶けにくく、血中ではアルブミンと結合した非抱合ビリルビンとして肝臓へ運ばれます。肝細胞に取り込まれた後、UDP-グルクロン酸転移酵素1A1(UGT1A1)によってグルクロン酸抱合を受け、水溶性の抱合ビリルビンになります。検査上、非抱合型は主に間接ビリルビン、抱合型は主に直接ビリルビンとして捉えます。Dubin-Johnson症候群では、抱合ビリルビンを肝細胞から毛細胆管へ排泄する多剤耐性関連蛋白2(MRP2)の機能異常があり、抱合後のビリルビンが血中へ逆流するため直接ビリルビンが増加します。これに対し、溶血では肝臓へ運ばれる前のビリルビン産生が増え、新生児黄疸、Gilbert症候群、Crigler-Najjar症候群では主に肝での抱合が不十分となるため、いずれも間接ビリルビン優位です。「抱合前の問題なら間接型、抱合後の胆汁排泄の問題なら直接型」という流れで考えると正答に到達できます。Dubin-Johnson症候群は黒色肝を特徴とすることがありますが、黄疸自体は一般に良性の経過をとります。

選択肢の確認

1.生理的新生児黄疸:誤り。出生直後はUGT1A1活性が未熟で抱合が追いつかず、間接ビリルビンが主体に上昇します。
2.溶血性貧血:誤り。赤血球破壊でヘム由来ビリルビンの産生が増えるため、主に間接ビリルビンが上昇します。
3.Gilbert症候群:誤り。UGT1A1活性が軽度低下する体質性黄疸で、間接ビリルビン優位です。
4.Crigler-Najjar症候群:誤り。UGT1A1の欠損または高度低下による重い抱合障害で、間接ビリルビンが著増します。
5.Dubin-Johnson症候群:正しい。抱合ビリルビンの毛細胆管への排泄障害により、直接ビリルビンが増加します。

覚えるポイント

  • 非抱合ビリルビンは間接型、抱合ビリルビンは直接型に対応する。
  • 溶血や抱合障害では間接型、抱合後の排泄障害では直接型が増える。
  • Dubin-Johnson症候群はMRP2異常による抱合ビリルビン排泄障害である。

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