70PM046|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
自然尿検体の Papanicolaou 染色標本の弱拡大写真(別冊No. 9A)と強拡大写真 (別冊No. 9B)を別に示す。 考えられるのはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
尿細胞診で尿路上皮癌細胞の核異型と出現様式を見分けます。
解説
自然尿のPapanicolaou染色では、核腫大、核形不整、過染性、粗いクロマチン、高い核細胞質比を示す異型細胞が孤立性または不規則な集塊で認められます。これらは尿路上皮癌細胞に合致します。
高異型度尿路上皮癌では細胞結合性が低下し、孤立散在性に出現しやすいです。デコイ細胞はポリオーマウイルス感染細胞で、大型の均質な核内封入体を持ちます。反応性尿路上皮細胞との鑑別では、クロマチンの不均等分布や核膜不整が重要です。
細胞像で見るポイント
核細胞質比、核形、クロマチン、集塊の配列を順に確認します。
選択肢の確認
1.円柱上皮細胞
誤り。
円柱上皮細胞は細長い細胞質や偏在核を示し、画像の高度な核異型を持つ尿路上皮系悪性細胞とは異なります。
2.尿路上皮細胞
誤り。
正常・反応性尿路上皮細胞は比較的均一で、画像の著明な核過染性・核形不整を説明しません。
3.デコイ細胞
誤り。
デコイ細胞はウイルス性核内封入体を持つ大型細胞ですが、悪性細胞のような不均等で粗いクロマチンとは異なります。
4.尿路上皮癌細胞
正しい。
高い核細胞質比、核形不整、過染性、粗いクロマチンを示し、尿路上皮癌細胞に合致します。
5.リンパ腫細胞
誤り。
リンパ腫細胞は円形で裸核状に出現することがありますが、尿路上皮癌にみられる不規則な上皮性集塊とは異なります。
覚えるポイント
- 尿路上皮癌は高N/C比、核形不整、過染性を示します。
- 高異型度では孤立散在性細胞が増えます。
- デコイ細胞は均質な核内封入体を確認します。