113A075|第113回 歯科医師国家試験 過去問
2種類の有床義歯の写真(別冊No. 29A、B)を別に示す。 29Bと比較した29Aの長所はどれか。2つ選べ。

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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
29Aは磁性アタッチメントを用いるオーバーデンチャー、29Bはクラスプ義歯です。磁力による維持の特徴を比較します。
解説
磁性アタッチメントは、支台側のキーパーと義歯床内の磁石構造体の吸引力で維持を得ます。支台歯上面に低いキーパーを置けるため、側方力の着力点が低くなり支台への転倒モーメントを小さくできます。またクラスプのような弾性腕の反復変形や摩耗による維持力低下が少なく、長期に比較的安定した吸引力を得られます。
画像の確認
実画像では、29Aの義歯粘膜面に円形の磁石構造体が2個組み込まれ、外側にクラスプ腕はありません。29Bには残存歯を取り囲む金属クラスプがあり、歯冠部で機械的維持を得る構造なので着力点と維持機構が異なります。
選択肢の確認
a.着力点を低くできる。
正しい。低いキーパー上で維持を得るため、支台歯へ加わる側方モーメントを抑えられます。
b.維持力の減衰が少ない。
正しい。クラスプ腕の疲労変形のような機械的変化が少なく、磁力は比較的安定します。
c.歯根膜感覚を保存できる。
誤り。残根利用なら得られる利点ですが、写真Aの維持機構をBと比較した固有の長所ではなく、支台がインプラントなら歯根膜はありません。
d.着脱方向を明確化できる。
誤り。磁性アタッチメントは着脱方向の自由度が比較的大きく、一定方向へ強く規制する機構ではありません。
e.二次固定の強化を期待できる。
誤り。複数歯をクラスプ・連結装置で固定する効果は29Bの方が得やすく、磁石の主目的ではありません。
覚えるポイント
磁性アタッチメントは「低い着力点・側方力が小さい・維持力が安定・着脱方向の自由度が大きい」です。
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