113A079|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

下顎両側欠損部にインプラントを埋入後、両側遊離端義歯を装着した。インプラント埋入後の写真(別冊No. 30A)と義歯装着時の写真(別冊No. 30B)を別に示す。 インプラント埋入の目的はどれか。1つ選べ。

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正解: b

正答

b

この問題のポイント

遊離端義歯は遠心側支持がなく、粘膜の沈下で回転しやすい欠点があります。後方インプラントを支点・支持として利用する目的を考えます。

解説

両側遊離端義歯では咬合力により遠心床が粘膜方向へ沈下し、支台歯を中心に回転・動揺します。欠損部後方へインプラントを配置して義歯を支持・維持させると、遊離端が中間欠損に近い力学条件となり、床の沈下、浮上、側方動揺が減少します。これはimplant-assisted removable partial dentureの主要目的です。

画像の確認

実画像では、下顎両側遊離端部の後方にインプラントが1本ずつ配置され、義歯装着後はその位置が床下に入っています。義歯は前歯部残存歯と後方インプラントの間で支持され、長い遊離端床の回転を抑える構成です。

選択肢の確認

a.審美性の改善
誤り。インプラントは臼歯部床下にあり、見た目の改善が主目的ではありません。

b.義歯動揺の抑制
正しい。後方支持・維持を追加し、遊離端床の沈下と回転を抑えます。

c.義歯破折の防止
誤り。荷重分散に寄与し得ても、インプラント配置の直接的・主要目的は義歯の安定です。

d.歯根膜感覚の再現
誤り。インプラント周囲には歯根膜がなく、天然歯と同じ感覚は再現できません。

e.義歯撤去時の咬合位の保持
誤り。インプラント上部に固定性咬合面はなく、義歯を外せば咬合接触を保持しません。

覚えるポイント

遊離端部の後方インプラントは「支えを後ろに足す」。床の沈下・回転・動揺を抑えるのが第一目的です。

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