113B053|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

ブリッジのワックスパターン埋没前の写真(別冊No. 10)を別に示す。 矢印で示す構造で防止できるのはどれか。1つ選べ。

113B053の問題画像
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正解: b

正答

b

この問題のポイント

矢印部は複数のスプルーをつなぐ太いランナーバーで、溶湯の供給源となる湯だまりの役割を果たします。凝固収縮による引け巣を鋳造体外へ移します。

解説

鋳造合金は液体から固体になると収縮します。厚い鋳造体がスプルーより後に凝固し、補給する溶湯が不足すると、最終凝固部に収縮孔である引け巣が生じます。鋳造体より遅く凝固する十分な太さの湯だまり・ランナーバーを設けると、凝固中の鋳造体へ溶湯を補給でき、引け巣を鋳造体から遠ざけられます。

スプルー設計では太さ、長さ、植立位置、鋳造体との接続を滑らかにすることも重要です。欠陥ごとに、ガス、空気排出、溶湯同士の合流など別の原因があります。

画像の確認

実画像では、三つのブリッジ構成部から太いスプルーが下方へ伸び、矢印で示す太い水平のランナーバーへ接続しています。ランナーバーは主スプルーに近く、鋳造体より大きな断面で溶湯を保持できるため、凝固時の補給源になる形態です。

選択肢の確認

a.突起
誤り。鋳造体の突起は、埋没材内の気泡がワックス面に付着するなどして生じます。

b.引け巣
正しい。湯だまりを兼ねるランナーバーから溶湯を補給し、凝固収縮による孔を防ぎます。

c.背圧多孔
誤り。鋳型内の空気やガスが十分に排出されないことが原因で、通気性や鋳造圧が関係します。

d.湯ざかい
誤り。温度の低い溶湯流が合流して完全に融合しない欠陥で、溶湯温度や鋳型温度、流れが関係します。

e.ブローホール
誤り。溶湯に溶けたガスなどが凝固時に放出されて生じる気孔です。

覚えるポイント

  • 湯だまり・ランナーバー→溶湯補給→引け巣防止です。
  • 引け巣は最終凝固部に生じる収縮孔です。
  • 突起は埋没時の気泡、背圧多孔は鋳型内ガス、ブローホールは溶湯中ガスが主因です。

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