113B062|第113回 歯科医師国家試験 過去問
67歳の女性。下顎義歯の破折に伴う咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、残存歯と上顎義歯には問題がなかったため、下顎義歯の再製作を行うこととし、精密印象を採得した。初診時の下顎義歯撤去時の口腔内写真(別冊No. 16A)と作業用模型上で製作した装置の写真(別冊No. 16B)を別に示す。 次回来院時に使用するのはどれか。3つ選べ。

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正解: a・b・d または a・b・e または a・d・e または b・d・e
正答
a、b、d 又は a、b、e 又は a、d、e 又は b、d、e
この問題のポイント
精密印象後に作業模型上で咬合床を製作しており、次回は顎間関係の記録や人工歯選択などへ進みます。公式にはa、b、d、eの4肢が正しく、そのうち3肢を選ぶ4通りを正解として採点します。
解説
写真Bは下顎部分床義歯用の咬合床です。次回来院では、まず口腔内で基礎床の安定・適合を確認し、必要に応じて適合試験材を用います。咬合採得ではモデリングコンパウンドを利用でき、咬合器装着のためのフェイスボウ記録も行えます。また前歯部を含む義歯の人工歯選択にはシェードガイドを使用します。
残存歯が咬合平面の基準を与える部分欠損症例であり、全部床義歯の咬合堤から咬合平面を新たに決めるための咬合平面設定板は不要です。
公式の取扱い
厚生労働省は本問について「4通りの解答を正解として採点する」と公表しています。その理由は「4つの選択肢が正解であるため」です。したがって、a・b・d、a・b・e、a・d・e、b・d・eのいずれも正解です。
画像の確認
実画像Aでは、上顎義歯と残存歯があり、下顎は両側臼歯部に欠損をもつ部分欠損歯列です。実画像Bでは、下顎作業模型上の両側欠損部に基礎床と赤色の咬合堤を備えた咬合床が製作され、次回の口腔内試適・顎間関係記録に用いる段階と分かります。
選択肢の確認
a.適合試験材
正しい。基礎床が顎堤へ安定して適合するかを口腔内で確認するために使用できます。
b.フェイスボウ
正しい。上顎歯列・上顎義歯と頭蓋基準との位置関係を咬合器へ移す際に使用できます。
c.咬合平面設定板
誤り。残存歯が咬合平面の基準となる部分欠損で、全部床義歯の咬合堤のように新たな平面を設定する必要はありません。
d.シェードガイド
正しい。新製義歯に用いる人工歯の色調選択に使用します。
e.モデリングコンパウンド
正しい。咬合堤の調整や顎間関係記録に利用できます。
覚えるポイント
- この問題は公式に4つの選択肢が正解で、4通りの解答を正解として採点します。
- 正解組合せはABD、ABE、ADE、BDEです。
- 咬合平面設定板は、残存歯による基準が乏しい全部床義歯などでの咬合平面設定に用います。
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