113B078|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

62歳の女性。上顎右側第一大臼歯欠損による咀嚼困難を主訴として来院した。検査の結果、上顎右側第二大臼歯と第二小臼歯を支台歯とするブリッジを製作することとした。印象採得時の写真(別冊No. 28A)と印象体の写真(別冊No. 28B)を別に示す。 この印象法の利点はどれか。2つ選べ。

113B078の問題画像
2つ選択
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正解: b・d

正答

b、d

この問題のポイント

写真は閉口状態で上下顎を同時に採るダブルアーチ印象法です。支台歯周囲、対合歯列、咬合関係を一度に記録できます。

解説

ダブルアーチ印象では、薄いメッシュをもつ専用トレーの上下へ印象材を盛り、患者に咬頭嵌合位で閉口させます。作業側歯列と対合歯列を同時に印象採得し、その位置での咬合記録も得られるため、咬合関係の再現性に優れます。片側性の少数歯修復などで、安定した咬頭嵌合位がある症例に適します。

トレーの変形、印象材厚、咬み込み不足などに注意が必要で、広範囲欠損や安定した咬合位がない症例には不向きです。上下の印象面には別々に石膏を注入します。

画像の確認

実画像Aでは、上下顎の歯の間に青色のダブルアーチトレーを介在させ、患者が閉口した状態で橙色の印象材を硬化させています。実画像Bではトレーの両面に上顎支台歯側と下顎対合歯側の印象が採れ、中央のメッシュを挟んだ咬合位も同時に記録されています。

選択肢の確認

a.歯型の寸法精度が高い。
誤り。印象材やトレーの変形の影響を受け、通常の全顎個別印象より常に寸法精度が高いとはいえません。

b.咬合関係の再現精度が高い。
正しい。患者自身の咬頭嵌合位で閉口して印象と咬合を同時記録します。

c.すれ違い咬合に適用できる。
誤り。安定した咬頭嵌合位と対合歯接触が必要で、すれ違い咬合には不向きです。

d.上下顎同時に印象採得ができる。
正しい。トレー上下の印象材で作業側と対合側を一度に採得します。

e.上下顎同時に石膏を注入できる。
誤り。上下の印象面へは一方ずつ石膏を注入して模型を製作します。

覚えるポイント

  • ダブルアーチ印象=上下顎印象+咬合記録を閉口位で同時採得です。
  • 安定した咬頭嵌合位と、限局した修復範囲が適応条件です。
  • 印象採得が同時でも、石膏注入は上下同時ではありません。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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