113B080|第113回 歯科医師国家試験 過去問
上顎右側側切歯遠心部に付与された部分床義歯の支台装置の写真(別冊No. 30)を別に示す。 ワイヤークラスプと比較したこの支台装置の長所はどれか。2つ選べ。

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正解: b・e
正答
b、e
この問題のポイント
写真は歯冠外アタッチメントです。ワイヤークラスプのような腕を唇頬側へ見せず、結合部の形によって義歯の着脱・可動方向を規制できます。
解説
アタッチメントは、支台歯側と義歯側の精密な雄部・雌部を嵌合させて維持・支持を得る装置です。歯冠外アタッチメントは歯冠の外側へ設けられ、唇頬側面を横切るクラスプ腕が不要なため審美性に優れます。また嵌合する軸や形態により、義歯の着脱方向と機能時の可動方向を設計できます。
一方、構造が複雑で清掃空間が狭く、摩耗後の維持調整・修理もワイヤークラスプほど容易ではありません。支台歯への負担、歯冠高径、技工精度、清掃能力を検討します。
画像の確認
実画像では、上顎右側側切歯遠心の補綴歯冠から、球状先端をもつ金属アタッチメントが欠損側へ突出しています。唇側歯面を横切るクラスプ腕はなく、義歯側の対応部と一定方向に嵌合する精密支台装置であることが分かります。
選択肢の確認
a.自浄性に優れる。
誤り。複雑な凹凸と狭い清掃部位をもち、ワイヤークラスプより自浄性がよいとはいえません。
b.審美性に優れる。
正しい。唇頬側へクラスプ腕を露出させずに維持を得られます。
c.修理が容易である。
誤り。精密部品と補綴歯冠が関係し、単純なワイヤークラスプより修理は難しくなります。
d.維持力の調整が容易である。
誤り。ワイヤーの屈曲で調整できるクラスプに比べ、摩耗・維持力の調整には専用部品や複雑な処置が必要です。
e.義歯の可動方向を規制できる。
正しい。雄部・雌部の嵌合軸と形態によって着脱・機能時の動きを制御できます。
覚えるポイント
- アタッチメントの長所=審美性と義歯運動の規制です。
- 短所は清掃性、修理・調整の難しさ、支台歯負担です。
- ワイヤークラスプは調整・修理が比較的容易です。
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