113C052|第113回 歯科医師国家試験 過去問
63歳の女性。下顎左側第一小臼歯欠損による咀嚼困難を主訴として来院した。検査の結果、下顎左側犬歯にレジン前装冠、下顎左側第二小臼歯に全部金属冠を支台装置とするブリッジを装着することとした。下顎左側犬歯は生活歯である。下顎左側犬歯の支台歯形成時にある操作を行っている口腔内写真(別冊No. 12)を別に示す。 この操作で期待できるのはどれか。2つ選べ。

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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
写真のデプスカットは、切削深さの目安を作る操作です。必要量だけ均一に削り、生活歯の歯髄を守ります。
解説
レジン前装冠の唇側形成では、前装材と金属フレームに必要な空間を確保しながら、過剰切削を避ける必要があります。規定径のデプスカッティングバーで深さの指標溝を付与し、その溝が消えるまで面を連続させると、削除量を均一化できます。生活歯では歯髄腔との距離を意識し、注水下で発熱も防ぎます。
画像の確認
実画像では、先端が丸いダイヤモンドポイントを下顎犬歯の唇側面へ一定方向に当て、縦方向のガイド溝を形成しています。バー径を基準に切削深さを可視化できるため、過剰切削を防ぎながら前装材の厚みを均一にできます。
選択肢の確認
a.歯髄損傷の防止
正しい。
デプスカットを目安に過剰切削を避けることで、生活歯の歯髄損傷を防ぎます。
b.クラウン保持力の向上
誤り。
保持力は主に軸面の高さ・テーパー・表面積で決まり、ガイド溝そのものの目的ではありません。
c.支台歯形成面の滑沢化
誤り。
形成面の最終的な滑沢化は仕上げ用ポイントで行い、写真の主目的は深さの規定です。
d.前装材の厚みの均一化
正しい。
均一な削除量を確保し、レジン前装材のための厚みをそろえられます。
e.アンテリアガイダンスの保存
誤り。
アンテリアガイダンスは舌面形態や咬合調整で管理し、唇側デプスカットの直接目的ではありません。
覚えるポイント
- デプスカット=削除量の可視化です。
- 均一な前装スペース確保と歯髄保護につながります。
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