113C055|第113回 歯科医師国家試験 過去問
71歳の男性。義歯が壊れたことを主訴として来院した。6年前に下顎部分床義歯を製作し問題なく使用していたが、数年前から義歯床の修理を繰り返すようになったという。検査の結果、維持格子の形態修正を伴う修理を行うこととした。床の破折片を接着剤で固定後、印象採得を行った。破折した義歯の写真(別冊No. 15A)、印象採得時の口腔内写真(別冊No. 15B)及び印象体の写真(別冊No. 15C)を別に示す。 アルジネート印象採得を行う目的はどれか。1つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
破折義歯を口腔内で正しい位置に戻して印象採得すると、義歯と顎堤の位置関係を保った修理用模型を作り、咬合器へ装着できます。
解説
維持格子の形態修正を伴う修理では、破折片を正しい位置に固定した義歯を口腔内へ戻し、義歯を含めてアルジネート印象を採得します。得られた模型は義歯の粘膜面・残存歯との関係を再現し、対合関係を保って咬合器へ装着して技工操作を行うために用います。破折片自体の位置決めは印象前に接着固定済みです。
画像の確認
実画像では、Aで下顎部分床義歯の床部が二分され、破折片が接着固定されています。Bでは義歯を装着して咬頭嵌合させたまま、トレーとアルジネートで義歯床・支持組織および対合歯列との位置関係を一括して採得しています。Cでは義歯を取り込んだ咬合印象が得られており、この記録から作る模型を咬合器へ装着する工程だと分かります。
選択肢の確認
a.人工歯の脱離防止
誤り。
人工歯脱離を直接防ぐための印象ではなく、修理用模型を作る操作です。
b.粘膜面の機能印象
誤り。
アルジネートによるこの印象は粘膜の機能運動下形態を採る目的ではありません。
c.咬合器への模型装着
正しい。
義歯と顎堤・残存歯の関係を再現した模型を作り、咬合器へ装着するためです。
d.フレームワークの変形防止
誤り。
フレームワーク変形を防ぐ主操作は、義歯を正しい位置で固定・支持することであり、印象採得の直接目的ではありません。
e.破折片の位置決め精度の向上
誤り。
破折片は印象前に接着剤で位置決め済みであり、印象の目的はその位置を新たに決めることではありません。
覚えるポイント
- 義歯を含む印象から修理用模型を作ります。
- 破折片の位置固定と、模型の咬合器装着の目的を分けます。
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