113D047|第113回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

65歳の男性。上顎左側側切歯欠損による審美不良を主訴として来院した。診察の結果、インプラント補綴治療を行うこととした。治療に用いた装置の写真(別冊No. 6A)と治療中の写真(別冊No. 6B)を別に示す。 この装置の目的はどれか。1つ選べ。

113D047の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

写真は術前模型から製作したインプラント埋入用サージカルガイドです。金属スリーブへドリルを通し、計画した埋入位置と方向を口腔内へ再現します。

解説

前歯部インプラントでは、単に骨のある方向へ埋入するのではなく、最終上部構造から逆算した位置・角度が重要です。埋入軸が唇側へ傾くと唇側骨の穿孔・退縮やスクリュー孔の唇側開口を招き、口蓋側へ傾き過ぎても上部構造形態が不良になります。

サージカルガイドは診断用ワックスアップや三次元画像で計画した補綴主導の埋入位置を、ガイド孔・金属スリーブを通じて手術野へ移します。写真Bではドリルがスリーブに規制されており、方向誘導という目的が明確です。アバットメント、上部構造、印象用部品を装着する段階の器具ではありません。

画像の確認

実画像では、Aで上顎歯列に適合する透明レジン製テンプレートに複数の開口があり、左側側切歯欠損部には小さな円形スリーブが設けられています。Bではテンプレートを口腔内へ装着し、そのスリーブを通して回転切削器具を進めているため、ドリルの位置と角度が規制されています。

選択肢の確認

a.アバットメントの装着
誤り。
アバットメントはインプラント体埋入後に専用ドライバーなどで連結します。

b.上部構造のスクリュー固定
誤り。
上部構造完成後の固定操作であり、写真のドリリング用ガイドとは段階が異なります。

c.インプラント体埋入方向の誘導
正しい。
ガイドスリーブでドリルを規制し、計画した位置・方向へインプラント窩を形成します。

d.インプレッションコーピングの装着
誤り。
インプラント位置を印象へ移す部品の装着には、この透明テンプレートを用いません。

e.エマージェンスプロファイルの設定
誤り。
治癒後にプロビジョナルレストレーションやヒーリングアバットメントで軟組織形態を調整する操作です。

覚えるポイント

  • サージカルガイド=埋入位置・方向・深さの再現です。
  • 前歯部は骨だけでなく、最終補綴物の軸と唇側骨を考慮します。
  • 写真でスリーブ内をドリルが通れば、埋入誘導装置と判断します。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

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