114A035|第114回 歯科医師国家試験 過去問

社会歯科公衆衛生・予防歯科

75歳の男性。前歯歯冠の白濁を主訴として、入所施設の職員から訪問歯科診療の依頼があった。6か月前に脳梗塞後の片麻痺で入所したが、BDR指標はいずれも「自立」で、入所時には白濁はなかったという。初診時の口腔内写真(別冊No. 12)を別に示す。 歯冠の白濁への対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

114A035の問題画像
2つ選択
解答・解説を見る

正解: b・c

正答

b、c

この問題のポイント

非実質欠損性の白濁は初期脱灰を考え、プラークコントロールとフッ化物による再石灰化を優先します。

解説

脳梗塞後の片麻痺があってもBDR指標はいずれも自立ですが、施設入所後に口腔清掃や食生活の環境が変化し、プラーク停滞部に白斑が生じたと考えます。初期の非実質欠損性齲蝕では、まず原因となるバイオフィルムを除去できるようブラッシングを支援し、フッ化物洗口で再石灰化を促します。本人の能力だけでなく、施設職員による声かけや清掃状況の確認も重要です。

窩洞がない段階で切削修復を急ぐ必要はなく、審美目的の漂白も原因療法になりません。

画像の確認

実画像では、多数歯の唇側歯面に境界不明瞭な白濁が広がっています。明らかな窩洞形成は画像上目立たず、入所後6か月で新たに生じたという経過と合わせて初期齲蝕性病変を考える所見です。

選択肢の確認

a.ホームブリーチ
誤り。脱灰病変の原因を除く治療ではなく、活動性齲蝕が疑われる状態で優先しません。

b.ブラッシング指導
正しい。プラークを除去し、脱灰の進行を抑える基本的対応です。

c.フッ化物洗口の指示
正しい。フッ化物により再石灰化を促進し、脱灰を抑制します。

d.コンポジットレジン修復
誤り。実質欠損の明らかでない初期病変には、非切削的対応を優先します。

e.フッ化ジアンミン銀塗布
誤り。齲蝕抑制効果はありますが黒変を伴い、本症例の前歯白斑への第一選択ではありません。

覚えるポイント

  • 白斑の初期齲蝕はプラーク除去とフッ化物で再石灰化を図ります。
  • 窩洞形成の有無で非切削療法と修復療法を分けます。
  • 施設入所者では介助者を含む継続的な口腔管理を考えます。

掲載内容は受験学習用に編集しています。正式な正答・採点上の取扱いは、各試験実施機関の発表を優先してください。 情報の確認方法と訂正窓口は編集方針に掲載しています。 本サービスは診断・治療・臨床判断を目的とするものではありません。

問題文・正答・解説に誤りを見つけたら、この問題の誤りを報告する([email protected])までお知らせください。確認して修正します。

関連問題

← 114A034114A036 →
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)